アメリカのボズワース朝鮮担当特別代表は、4日の午後、韓国を訪れ、2日間にわたる韓国訪問を始めました。韓国訪問後に、中国と日本への訪問を予定しており、主に、朝鮮半島の情勢について、いかに行動し、協議するかについて話し合います。世論は、「新年の初めに、朝韓両国が共に緩和のシグナルを出したことに伴い、ボズワース特別代表が北東アジア歴訪を行うことは、関係各方面が朝鮮半島情勢に対する仲裁が新たな段階に入ったことを示している。朝鮮半島問題をめぐる6ヶ国協議が1日も早く再開できるかが、各側討議の重点そして鍵となる議題だ」とみています。
ボズワース代表は韓国入りした際、「真摯な交渉は朝鮮問題処理の中心となる戦略だ。関連交渉を一日も早く行うことを期待する。アメリカは6ヶ国協議の関係国と協議し、立場を協調することを望み、自ら語るのではなく、耳を傾けたい」と示しました。
韓国側が発表したスケジュールによりますと、ボズワース特別代表は5日、韓国の金星煥(キム・ソンファン)外交通商相、6ヶ国協議韓国代表団の魏聖洛(ウィソンラク)団長とそれぞれ会談します。韓国連合ニュースの報道によりますと、ウィソンラク団長との会談では、6ヶ国協議の再開の先決条件および、その順序などについて討議する見込みです。現在、韓国は、まず、韓朝関係を改善し、その後に6ヶ国協議を再開するという立場をとっており、そのための条件として、朝鮮が濃縮ウランの精錬を含む全ての核開発を中止し、再びIAEA・国際原子力機関の査察を受け入れ、『9.19共同声明』を確実に履行することを挙げています。
韓国のメディアは今回のボズワース特別代表の3カ国訪問に注目し、高く評価しています。韓国の「中央日報」は社説を掲載し、「新年早々、6ヶ国協議の問題をめぐって、関係国が公式の外交活動を展開している。ボズワース特別代表の韓国、中国、日本への歴訪はその中の重要な一環である。それに続き、ゲーツ米国防相が9日から15日までの6日間に、これら3カ国を訪問する。ボズワース特別代表の今回の韓国訪問をきっかけに韓米双方は、『対話と圧力』という従来の対朝鮮路線を再確認すると共に、今こそ朝韓関係の改善に努力する時期だという共通認識に達するだろう。これら一連の外交活動は主に、1月中旬にアメリカのワシントンで開かれる中米サミットに合わせたものだ。オバマ米大統領と胡錦涛中国国家主席の会談の成果は6ヶ国協議再開の重要な関門になる可能性がある。両国の首脳は6ヶ国協議再開について共通認識に達成する可能性が大きい」と述べています。
世論は「2010年は、朝韓関係の緊張が続いた1年だった。哨戒艦『チョンアン』号沈没事件やヨンピョン島砲撃事件は両国を一触即発の戦争の危機の状態に陥らせた。しかし、新年の始まりに両国は同時に対話の重要性を強調している。これは情勢を緩和させる双方の意志を表している。関係各方面はこの有利なチャンスを逃さず、朝鮮半島の情勢、ないし北東アジアの安全に有利な正しい決断を下すよう希望する」と強調しています。(翻訳:董燕華)
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