6月7日 火曜日

2022-06-07 20:53:07  CRI

 中国の「高考」=大学入学統一試験が今日、始まりました。今年の受験生は昨年より115万人増の1193万人。コロナが続く中での大規模な試験であるため、万全を期したコロナ対策が行われています。例えば北京では、すべての受験生に対して試験日の14日前から健康観察を実施しています。また、試験前には48時間以内のPCR検査の陰性証明や体温検査が求められています。コロナが発生していまだに感染拡大のリスクが高い地域に住む受験生に対しては、専用の場所を用意して、そこで試験を受けてもらうことにしています。

 さて、今週の番組のメニューです。

▼愛知県で「日中国交正常化50周年記念 中国国際放送局切り紙展」開催

ラジオ座談会「現実の中国と日本メディアの中の中国」(後編)


愛知県のリスナー杁本直正さんによる「日中国交正常化50周年記念 中国国際放送局切り紙展」の一角


愛知県のリスナー杁本直正さんによる「日中国交正常化50周年記念 中国国際放送局切り紙展」の一角

2022年6月<今月の特別寄稿>
東京都 イタズラ爺さん・奥田正彦さん(87歳)

 今年の春は気温の変動が激しくて、その中で、小春日和だった昼さがりに陸游の詩を読んでいると、コレダ!というのに出会いました。『村居書觸目』です。印文に「雨霽風清(雨晴れて風清し)」を選びました。この詩は陸游60歳の初夏に詠んだものです。年老いてからの作は詩情豊かでいいですね。


村居書觸目
(南宋)陸游

雨霽郊原刈麥忙 風清門巷曬絲香
人饒笑語豊年樂 吏省徴科化日長
枝上花空閑蝶翅 林間葚美滑鶯吭
飽知遊宦無多味 莫恨為農老故郷


村居 目に触るるを書す
陸游

雨霽(は)れて 郊原 麦を刈ること忙しく
風清く 門巷(もんこう) 糸を曬(さら)すこと香し
人ごとに笑語饒(おおく)豊年楽しげなり
吏は徴科(ちょうか)を省いて 化日(かじつ)長し
枝上 花空しくして 蝶翅(ちょうし)閑(のど)かに
林間 葚(くわのみ)美(うま)くして 鶯吭(おうこう) 滑らかなり
飽くまで知りぬ 遊官の多味無きを
恨む莫かれ 農と為りて 故郷に老ゆるを

 

 【詩の内容】雨が晴れると、村はずれの畑では麦刈りに忙しく、風がさわやかに吹いて、わが家に繭糸を晒す香りを運んでくる。人々は笑いにつつまれ、豊年を喜んでおり、役人は税金を減らしてくれ、太平の日々が続いている。木々の花はすっかり散ってしまい、蝶ものんびり舞っている。林の中では桑の実が美味しそうに実り、鶯も麗しい鳴き声を響かせている。役人暮らしの味気けなさがよくわかった。一農民となり、故郷に老いていくことをけっして恨むまい。

 初夏の雨上がり、透き通った、湿気を含んだ風を、ぼくは大好きです。子供のころは田圃に出て麦刈りを手伝いました。雨が晴れて麦を刈っている、清しい風が吹いている、と、陸游が描く田園描写はおおらかで、僕の心象風景と一致します。
 3年前の6月、長野県北京放送を聞く会の総会が、信州最北端にある飯山市の戸狩温泉で開かれ、一泊の総会にぼくも参加しました。朝早くひとり散歩に出かけ、霧が残る山あいの田圃道をゆくと、道ばたには自然に育った桑の実が色づいていました。子供のころに返って口を赤紫色に染めました。今は昔の、故郷に帰った気分を味わったひと時でした。

<お便りありがとう!>

★東京都の三輪徳尋さん

 現在まで、世界の国々が取り組んできた感染対策を鑑みれば、中国政府が実施している動的ゼロコロナ政策は、言を俟たず、感染症対策として最も優れていると評している人が大勢であると思います。

★宮崎県のD.Dさん

 こちら宮崎・南九州地方は梅雨入りが遅れたお陰で、今週末までは初夏の爽やかな好天の日差しが期待できそうです。

 ちまきは宮崎でも好まれています。古く中国から伝来し、主に西日本でちまきを食するようになった様です。

★兵庫県南あわじ市の郷一成さん

 現実の中国と日本メディアの中の中国(前編)を聞いて

 日本の大手メディアが日中友好の役に立たないなら、個人が力をつけて関係を深めていけばよくなるのではないかとも思います。私も小さな存在ですが、星火燎原、竹内さんの活躍をみて力をつけられました。 

★高知県四万十市の杉村和男さん

 5月31日の放送をお聴きしました。「現実の中国と日本メディアの中の中国」は、考えさせられました。確かに、日本では、中国に批判的なニュース、報道が多いように感じます。実際に、中国、南京市に住まわれているという竹内亮さんのお話が正解ではないでしょうか。

 どの学問でもそうですが、実際に身をもって体験して、覚えるものです。私が研究している植物も、図鑑を見たり、人から聞いたりしただけでは、絶対に身に付きません。実際に自分の目で見て、手で触れて、鼻で香りを嗅いで、そうして覚えるものです。

「伊豆の踊子(カルト・ドール)」というバラ。名の「カルト・ドール」は「金のカード」の意で、和名の「伊豆の踊子」は、フランスの「バガテル公園」から姉妹園である「河津バガテル公園」に贈られた時に、川端康成の小説「伊豆の踊子」に因んで付けられた。(撮影:杉村和男さん)

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