日本を訪問中の胡錦涛主席は8日、中国にゆかりのある松山バレー団を訪れました。またその後、福原愛選手らと卓球を楽しむなど、各地で交流活動を繰り広げています。
1950年代、日本の清水正夫、松山樹子夫婦は、中国の物語『白毛女』を元にバレー劇を作り、松山バレー団を率いて、1958年から12回、中国公演を行いました。これが中国と半世紀に及ぶ「バレー外交」です。
8日午前、日本を訪問中の胡錦涛国家主席は、松山バレー団を訪れ、清水夫婦を訪ねました。
「黄河」の合唱の歌声の中で、森下洋子さんは、数十人のダンサーを率いて胡錦涛主席訪日のために作った「黄河」を披露しています。音楽が静まると、森下さんは、周恩来元総理の作品「雨中嵐山」を朗読して、この場にいる中国人たちを感動させました。
胡錦涛主席は、松山バレー団のメンバーを前に「松山バレー団は、世界に誇れるバレー団です。清水さんは、長年中日友好事業に携わっている先輩です。半世紀の間、皆さんは、中日友好の信念を堅持しながら、両国の文化交流に積極的に取り組んで、相互理解と友好に特別な役割を果たしていらっしゃいます。清水さんと松山バレー団は、中日民間交流の先達であり、また文化交流の旗印でもあります」と挨拶しました。
両国の交流史には、バレーのほか、卓球もあります。1956年の卓球世界選手権東京大会で、中国人選手が新中国建国後初めて、国際大会に出場しました。それ以来、両国の選手は、切磋琢磨して技術を磨くと同時に、深い友好も結んできました。
8日の早稲田大学での公演の後、卓球の北京オリンピック代表、福原愛選手と、アテネオリンピックの金メダリスト、王楠選手が、中日両国の首脳の前でプレーを披露しました。胡錦涛主席は途中、上着と眼鏡を取り、この2人に勝負を挑みました。胡錦涛主席は、正確にボールを打ち返し、鋭いスマッシュを次々に決めて、会場を沸かせました。そばで観戦していた福田首相は、「いっしょに卓球をしなくてよかった。非常に戦略的な卓球で、油断してはならないなと思った。福原選手は、胡錦涛主席にたじたじだったですね」と胡錦涛主席の腕前に驚いているようでした。
また以前は、青少年交流に携わっていた胡錦涛主席は、その大切さを強調し、「両国の青少年は、友好関係の未来と希望だ。友好の種は大きな木に育つと確信している。中日両国の人々が今後も共に手を取り合い、加えて、中日の戦略互恵関係がより緊密になるよう期待する」と述べました。
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