28日、中国の温家宝首相と日本の福田康夫首相は北京で会談を行ないました。双方は、共に努力し、チャンスをつかんで、中日関係の更なる発展を推進していきたいと表明しました。
28日午前、北京では小雪が降り、温家宝首相と福田康夫首相は人民大会堂で会談を行ないました。この雪について、温家宝首相は、福田首相の中国訪問を期待する気持ちを古い諺で喩えて、「今年4月の日本訪問で、私が東京に着いて時、ちょうど雨が降った。私は好雨知時節(こうう 時節をしり)という詩で当時の気持ちを表した。今回の福田首相の中国訪問にあたって、めでたい雪が降り、私は『瑞雪兆豊年』(瑞雪は豊年のしるし)という諺で喩えたい」と述べました。
中国では、雪が降るのは、非常に縁起のいいことです。中日両国首相の会談は予定の時間を超え、2時間半も続きました。福田首相は中国に出発する前、「中日関係は春を迎えている」と述べました。
これに対し、温家宝首相は「2時間半にわたった今回の会談を通じて、私は、中日関係が確かに春を迎えたと深く実感した。会談は友好的かつ協力的な雰囲気で行なわれ、幅広い共通認識に達し、多くの協力の成果を収めた」と語りました。
会談後行われた共同記者会見で、温家宝首相は、国内外のメディアに対し、会談が収めた成果について、「中日両国は平和友好の道を歩み、戦略的な互恵関係を構築し、両国の友好協力関係を長期的かつ安定的に発展させていく。両国は経済貿易協力、特に、環境保護、省エネ、金融及びハイテク分野での協力をより一層推し進めていかなければならない」と紹介しました。
会談の中で、温家宝首相はまた、「中日善隣友好協力関係を維持し、それを強化することは、両国にとって唯一の選択である。これは、両国人民の根本利益に合致し、東北アジアそして、アジアの平和と発展にプラスとなる」と指摘しました。一方、福田首相も日中関係について見解を述べました。
温家宝首相はさらに、「中日両国は指導者の相互訪問や多国間会合で会談を行うなど良好な勢いを保ち、中日関係や共に関心を持つ問題についてハイレベルの交流を適宜に行い、政治面での相互信頼を強化すべきだ」として、「中日両国は、胡錦涛国家主席が来年春、桜の満開のころ日本を訪問することで合意した」と明らかにしました。
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