日本の福田康夫首相は今日午後北京に到着し、4日間にわたる中国訪問を開始しました。
福田首相が就任して初の中国訪問を、中国政府は非常に重要視しています
中国外務省の秦剛報道官は「中国は福田首相の訪問を契機として、日本と共に両国関係のレベルアップを推進していく」と述べました。
今年に入って、中日両国は実際行動によって、関係を緊密にさせています。
4月、中国の温家宝首相は日本を訪問し、両国間の戦略的互恵関係を確立していくことに合意しました。
そして、今日午後から福田首相が中国訪問を開始したことで、両国首相の相互訪問を年内に実現させたことになります。
中国訪問を前に、福田首相は「中国との友好関係をもっと進化させて、両国がお互いに協力しあえる、協力できる関係にしたい」と述べました。
中国外務省の秦剛報道官はこのほど、記者会見で「福田首相の中国訪問は、中日関係の健全かつ安定した発展を推進することに大きな意義がある」と述べました。
また、秦剛報道官は「中国は福田首相の訪問を非常に重要視している。また、日本と共に努力して、福田首相の訪中を通じて両国間の政治的相互信頼を深め、共通した利益を拡大し、各分野の協力を充実させ、両国関係を進展させていく」と述べました。
中国社会科学院日本研究所の金熙徳教授は「中日国交正常化35周年に行われた日本の首相の中国訪問は、両国首脳関係が良好であることを示している。中日首脳会談は今や、定期的なものとなった」と語りました。
福田首相は中国滞在中、胡錦涛国家主席、呉邦国全人代常務委員長、温家宝首相とそれぞれ会談を行う予定です。
今年は、中日間のハイレベル訪問が頻繁となっています。
中国政治協商会議の賈慶林議長が日本を訪問し、自民党の谷垣禎一(たにがき さだかず)政調会会長や高村正彦(こうむら まさひこ)外相らは中国を訪問しました。
また、中日間の軍事交流も今年大きな進展を見せました。
日本の陸上自衛隊の幹部が9月、オブザーバーとして中国の歩兵師団による軍事演習を視察しました。
中国人民解放軍交響楽団は10月、東京でコンサートを行い、さらに、11月には中国海軍のミサイル駆逐艦が東京湾を友好訪問し、中日軍事交流の新たな1ページが開かれました。
福田首相の中国訪問の日程は政府から民間までかなり豊富で、北京大学での講演、民間友好団体の朝食会への参加、北京市内の小学校の視察をおこないます。また、天津市と孔子の故郷山東省の曲阜市を訪れる予定です。
金熙徳教授は「福田首相の中国訪問の目的は両国国民の感情と世論環境を改善し、親近感を高め、両国関係の緊密化を推し進めること」と語りました。
一方、東中国海の資源開発問題をめぐり、外務省の秦剛報道官は「我々は争いを棚上げして共同開発を行う原則に基づき、平等な協議を行い、両国とも受け入れられる解決案を模索していく」と述べました。
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