中国旋律
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中国の旧正月の大晦日といえば、中央テレビ局の年越し番組「春節の夕べ」です。2014年、その舞台に、全身真っ白な衣装で登場し、古典的な趣きのある「巻珠簾(すだれを上げて)」を歌い、13億人を魅了した若い男性。この歌手は23歳の大学生、霍尊で、もちろん、一躍人気者となり、彼の「巻珠簾」も中国全土で大ヒットしました。今回の中国メロディーは霍尊と彼の唄をご紹介します。
抜けた好青年歌手・霍尊
霍尊は上海大学4年生で、背丈は180センチを越え、眉目秀麗、髪を肩まで垂らし、洗練された好青年です。彼は1年前から音楽創作を試し始めたばかりですが、この面で素晴らしい才能を示しました。「巻珠簾(すだれを上げて)」は霍尊が自ら作曲し、友達が作詞したオリジナル曲です。今年1月に人気オーディション番組でこの歌を熱唱し、その詩的な趣に富んでいる歌詞と、優美で洗練された悲しい歌声は多くの観客と審査員たちを魅了しました。歌謡界の重鎮である劉歓審査員は「古典的で中国風。そのロマンチックな感じにとても感動した」と評価しました。
最も心を癒す歌手になりたい
霍尊の両親は共に80年代の歌手で、父親・火風は80年代、90年代の中国歌謡界の有名な歌手です。音楽一家に生まれた霍尊は幼いころからピアニストを夢見て、少年時代はピアノ演奏で多くの賞を獲得しました。近年、音楽創作に挑戦し、自ら作曲し、歌います。2012年から歌謡界で頭角を現し、父親の自由奔放な風格と比べ、彼は繊細で癒やし系という異なる魅力を持っています。
家族の影響で、霍尊は幼い頃から様々なジャンルな音楽に興味を持っています。マイケル・ジャクソン、テレサテン、日本の伝統民謡など各ジャンルの音楽は美しい音楽世界を開きました。特に母が大好きな日本の民謡・島唄は霍尊の音楽に大きな影響を及ぼしました。音楽の中に島唄の独特の唄いまわしを取り入れ、心を癒す魅力に溢れていると評価されました。今、霍尊は繊細で柔らかな風格で、中国の中孝介と呼ばれています。彼の願いは「中国全土でも全アジアでも最も心を癒す歌手になりたい」。
創作こそ勝利を収める宝物
霍尊は大学の経営管理学専攻4年生ですが、音楽の創作において素晴らしい才能を発揮しました。多くの中国の名曲をアレンジし、京劇や地方劇それに民謡など音楽要素をポップスとうまくミックスさせ、聞く人に新しさを感じさせます。
彼は自分の音楽について「舞台では、歌声が唯一の基準ではなく、だ。私は専門的な音楽訓練を受けたことがありません。だからこそ、束縛され、音楽の世界で自由自在に表現できる」と述べました。
番組の中でお送りした曲
1曲目~ 巻珠簾(玉垂れを上がて)
では、霍尊のヒット曲「巻珠簾(すだれを上げて)」をお楽しみください。唄は恋に苦しむ女心を歌っています。
歌詞
夢の中で袖を振って舞う
あの思いが心の中に絡む
私は美しく化粧して
誰を待っているの?
寂しさが溢れ出す。
2曲目~ 爺們児、乾杯(男よ乾杯)
この歌は霍尊と父親・火風がデュエットした曲です。
歌詞
今朝、暖かい風が吹き込み、
旅人が故郷に戻ってきた。
思いのドアを開き
良い知らせが伝えてきた。
3曲目~ 茉莉花
この唄は霍尊が中国の伝統民謡と日本の島唄をうまく融合し、独特な芸術風格を作りました。
4曲目~ 因為愛情(君のため)
この唄は人気歌手フェイウォンの恋歌ですが、霍尊が京劇の女形の独特の歌い回しで表現し、女心を表しました。
歌詞:
懐かしいCDを君に渡そう.
あの頃の僕らの愛を聴いてみて.
まだ君を愛していること ふと忘れそうになる.
もう、あの歌は歌えない.
聴けば恥ずかしくて逃げ出したくなる.
まだ君を愛していること
よく忘れそうになるけど
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