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「宮廷の諍い女」の音楽(続編)

2014-04-20 16:23:06     cri    


 中国時代劇ドラマ「後宮・甄嬛伝(宮廷の諍い女)」は2011年末より2012年春にかけ、中国各地で放映され、高視聴率を記録。大ヒットドラマとなりました。前回はこのドラマのオープニングやエンディング、一部の挿入歌を紹介しました。今回も引き続き、このドラマの音楽を紹介します。

古風で優雅な「菩萨蛮」

 「宮廷の諍い女」の舞台は、今から300年前の清王朝の雍正帝の時代。漢民族の女性、甄嬛は側室として、後宮入りします。そこは皇帝の寵愛を巡り、女の嫉妬と陰謀が渦巻いていました。甄嬛は智慧で数々の危機を乗り越えましたが、その争いで身も心も疲れます。「菩萨蛮」という挿入歌はとても美しい唄で、ヒロイン甄嬛が後宮入りした当初、世間知らずで純粋だった少女として、後宮で平穏に暮らすことを望む気持ちを表しています。

 曲は、有名なテノール歌手、リュウ・ホァンと、女性歌手、ベラ・ヤオがそれぞれ、男女2つのバージョンを歌いました。前回の番組はリュウ・ホァンが歌った曲を紹介しましたが、今回はベラ・ヤオが歌ったバージョンをお楽しみください。リュウ・ホァンの高らかに響き渡る歌声と比べ、ベラ・ヤオは柔らかく美しい歌声で、少女だった甄嬛の思いをよりうまく表現しています。

風韻に富む「金縷の衣」

 ドラマ「宮廷の諍い女」の中では、皇帝の寵愛をめぐり、皇后と側室たちによる、激しい諍いが繰り広げられました。例えば、ヒロイン甄嬛と共に後宮入りした安陵容は家柄が低く、容貌では皇帝の目には止まりませんでしたが、美声により皇帝の寵愛を得しました。最初、安陵容は目立たない、一般の側室に過ぎませんが、彼女はあらゆる手を使い、皇帝を惹きつけます。

 ある日、皇帝と皇后が後宮の庭園を散歩していた時、安陵容は「金縷の衣」という曲を歌いました。この曲を聞いた雍正帝は、歌のように清い美しさだ、と安陵容を褒めました。彼女はこの計画で、多くの側室がいる中、皇帝の注意を引く事ができました。ドラマの中で安陵容が歌った「金縷の衣」という曲は、唐の時代の漢詩を元に作られたものです。青春を惜しむことが歌われています。歌手、ベラ・ヤオの気持ちを込めた歌声が心を揺さぶります。

清らかで美しい「採蓮」

 「宮廷の諍い女」の中の挿入歌「採蓮(蓮を摘む)」は、多くの視聴者を魅了しました。ドラマの中で、瓊華島で宴が開かれた時、安陵容は皇帝を惹きつけるため、顔をヴェールで隠し、歌いながら舟に乗って宴の席に近付いてきます。歌声に魅了された雍正帝が舟へ歩いて行きます。安陵容は歌を巧みに使い、皇帝の寵愛を得ました。

 このシーンで安陵容が歌った曲は「採蓮(蓮を摘む)」です。ベラ・ヤオの歌声は、まるで蓮池に吹き渡る、さわやかな、そよ風のようです。田園の風情を歌うとともに、男女の情愛の様が隠されています。

 番組の中でお送りした曲

 1曲目 菩萨蛮(ぼさつばん)

 歌詞:

 花を照らす 前後の鏡

 花面 交(こもご)も相映ず

 新たにつく 繍羅(しゅうら)の襦(じゅ)

 双双(そうそう) 金の鷓鴣(しゃこ)

 2曲目 金縷衣(金縷の衣)

 歌詞:

 君に勧む 惜しむ莫れ 金縷の衣            

 君に勧む 須らく惜しむべし少年の時

 花開いて折るに堪えなば 直ちに須らく折るべし

 花無きを待って 空しく枝を折る 莫れ  

 3曲目 採蓮(蓮を摘む)

 江南水郷 蓮を採る可(べ)く、

 水に浮かび 連なる蓮の葉

 魚は 蓮の閒に 戲れ、

 魚は 蓮の東に 戲れ、

 魚は 蓮の西に 戲れ、

 魚は 蓮の南に 戲れ、

 魚は 蓮の北に 戲る。

 4曲目 秀女入宮(秀女が入宮する)

 壮大な冒頭部分は17歳のヒロイン甄嬛が、妃嬪候補 "秀女"に選出され、初めて後宮入りし、壮大な紫禁城を見て恐れ入り、びくびくする様子や気持ちを表しています。バイオリンの音が低く沈み、運命への不安を感じさせます。

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