10号線は2008年の北京オリンピックの前に開通した地下鉄です。全長24.55キロメートルに22の駅があり、このうち7駅が他の地下鉄への乗り換え駅となっています。
「北京のシリコンバレー」と呼ばれる中関村とオフィス街のCBDを直接結んでおり、ビジネスマンたちの主要な足となっています。
蘇州街駅(苏州街站)
歴史上、北京の西部にはあわせて3つの蘇州街と呼ばれる道があります。1つは円明園、1つは頤和園、そしてもう1つは地下鉄10号線の蘇州街です。
この旧い街道の起源は清の乾隆年にまで遡ります。乾隆16年(1751年)、乾隆帝は江南の視察に出かけ、その母である孝聖憲皇太后もともに赴きました。60歳になる皇太后の初めての江南旅行で、その美しい景色は皇太后の心にしっかりと刻み付けられました。
乾隆26年(1761年)に乾隆帝は母親の70歳を祝い、江南の美しい風景をまねた、街道を建設しました。万寿寺から海定鎮まで伸びるこの通りは、今でいうショッピング街で「蘇州街」と呼ばれました。蘇州から商人たちがやってきて店を開き、非常に賑やかな通りでした。このほか、乾隆帝は円明園と頤和園にも蘇州街をつくらせました。しかし、1860年に英仏連合軍が北京に侵攻し、西の郊外にあった3つの蘇州街を全て破壊し、その名前だけ残ることとなったのです。
観光スポット
海淀清真寺(モスク)
北京のムスリム人口は国内で最多であり、市内には70を超えるモスクがあります。ここもそのうちの1つです。明代末に建設され、すでに300年以上の歴史を持っています。今でもイスラム教のお祭りには様々な儀式が行われています。
アクセス:地下鉄A出口出て、蘇州街に沿って北へおよそ300メートル直進、左側。
楽家花園
清王朝の太祖ヌルハチの2番目の子の子孫が建てた私邸です。もともとは礼王園という名前でした。民国の初めに同仁堂の支店、宏徳堂の主人がこの邸宅を購入し、「楽家花園」と改名しました。今、ここには「白家大院」というレストランとして使用されています。古代の衣装を身につけたスタッフたちのサービスを受けながら、宮廷料理が楽しめます。王朝の雰囲気を味わえるレストランです。
アクセス:地下鉄A出口出て、蘇州街に沿って北へおよそ350メートル直進。
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