我々は毎日のように、鶏肉や卵、肉、魚など抗生物質が残留する可能性のある食品を食べています。そうした抗生物質が我々の体内に入り、体内の一部の細菌の成長を抑制しますが、抑制されていないその他の一部細菌は大量に繁殖します。これは体のバランスが崩れてしまう原因となります。
漢方薬の中に、糖やアルカロイドなど数十種類から数百種類に上る栄養成分があります。これらの成分は有機体に必要な営養を供給するほか、飼料の添加剤として使う場合、中国の伝統的な漢方薬の理論に基づき組み合わせを行っています。こうして生産された飼料は生命体のバランスを調節し、家畜の健康レベルを高める作用をします。
徐自昇さんは「漢方は調剤のことを重視する。例えば、この生薬は胃を痛めるため、胃を保護するほかの生薬(しょうやく)を選んで処方箋に加える」と述べました。
無錫正大畜禽有限公司がお勧めの動物用の漢方製剤•参芪(さんき)粉に触れ、徐さんは「参芪粉は党参(とうさん)と黄芪(こうき)から作ったもので、ウイルスを抑制する働きがないが、細胞を刺激してインターフェロンの誕生を促し、生命自身の防御能力を高めることができる」とこのように話しました。
この薬は複数の生薬(しょうやく)を調合してできたものですから、細菌は一つの薬に対して耐性(たいせい)が生じますが、複数の薬に対し、耐性を獲得することが出来ないそうです。
しかし、漢方薬が完全に西洋薬(せいようぐすり)を代替し、西洋薬を完全に無視することはできません。徐自昇さんは予防と軽い病気の治療では漢方薬を使い、重い病気や危険な病気を治療する際に西洋薬の抗生物質などを使うほうが一番だと思っています。
徐自昇さんは「ペニシリンやスルファミンなどが開発されて以来、寿命の伸びに大きな役割を果たした。しかし、我々はこうした資源を保護せずに乱用すれば、逆効果になるだろう」と述べました。
2008年、動物の病気を治療する漢方薬の研究は中国科学技術省の国家科学技術支援計画に組み入れられてから、歴史的な発展のチャンスを迎えました。現在、中国国内で、多くの企業はこの研究に力を入れ成果を挙げています。
徐さんと徐さんが率いるチームが研究開発した動物の病気治療用の漢方薬は多くの大手養殖企業に供給していますが、今後よく発生する病気を治療するための漢方薬の研究にもベストを尽くしています。
徐自昇さんは「動物に見られる普通の病気やよく発生する病気、それに漢方薬も西洋の薬も効果的に治療できない病気がある。そうした病気を治療する薬の研究開発をを進めていきたい」と述べました。
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