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「中国人にネットで売る!」が発売、日本企業の救世主は中国の巨大内需市場

2011-07-12 17:06:59     cri    

 「2008年のリーマンショックに続く2011年の大震災・津波と原発事故の複合的な災害で国内市場が更に萎縮する日本企業にとって、大きな救い手になるのは日増しに拡大する中国の巨大内需だ」と主張する著者の徐向東氏。

 中国に"進出したい""進出している"日本企業の中国市場戦略をサポートする会社を運営している徐氏。2006年に「中国で『売れる会社』は世界で売れる!―日本企業はなぜ中国で勝てないのか」、2009年に「中国人に売る時代!」の本を出版し、2011年6月に「中国人にネットで売る!」を大震災後、素早く中国市場戦略についての第三弾をリリースしました。

 中国では2009年にオンラインショッピングユーザーが1億人を超え、中国のオンラインショッピングの市場規模は2630億元(約3兆4000億円)に達しました。これから中国で商品を販売するには、EC(インターネット通販、テレビ通販、カタログ通販、電話販売)とウェブコミュニケーションの展開が必要不可欠になっていくとみられています。「日本企業にとっては伝統的な販売チャネル以外に、通販などの新しいチャネルを積極的に開拓しなければならない時代に来ているのだ。中国のインターネット事情や中国人のネットワークを活用する方法として、本書で2つの『ネット』、インターネットと人のネットワークの正しい使い方、作り方を紹介した」と徐向東氏は表紙のタイトルについて説明しています。

 前回出した本と違うのは、本書で中国現在最も注目されているネット通販の新トレンドの「団購」と「秒殺」を紹介、分析。中国の「団購」サイトは2010年から始まり、基本的にはアメリカの共同購入サイトである「グルーポン」のシステムのコピーです。2010年末には1880ものサイトが「団購」サービスを提供し、その累計取引額は88.6億元(約1104億円)にも達しました。もう1つ流行っているのは「秒殺イベント」です。秒殺とはもともと日本語から発祥したもので、更に中国語の「殺価(値引き)」と結びつき、一瞬で決まる値引きサービスのことを言うようになりました。

 「『団購』、『秒殺』などは、今中国のネットで最も旬なトピックだ。中国市場にアグレッシブに攻め込んでいくなら、こうした旬な仕掛けを大胆に用い、話題作りをしていくことも必要になっていく」と徐氏はこう日本企業へ助言しています。

 また、「午後4時がネット通販のピーク時間のワケ」、「化粧品販売の常識を打ち破ったDHC」、「個人ショップ活用で大成功したキャノンのデジタルカメラ」、「トップシェアをとった日本ペイントのうまいネーミング」などのトピックスを多数取り上げ、具体例を通じて、中国市場進出の重要点・留意点を分かりやすく解明しました。

 「相手の災いや不幸をみて『ざまあ見ろ』という反応を起こすのは決して健全ではない。お互いに良き競争相手であり、そして良きパートナーでもある、このようなWINWIN関係になれば明るい未来も広がっていくと思う」と徐氏は著書の最後を締めくくっています。(取材:陳博)

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