李克強首相が主宰する国務院常務会議は29日、北京で開かれ、消費拡大の具体策を発表しました。

　会議ではまず、消費は経済成長のための強力なエンジンであり、発展のための潜在力でもあると指摘した上で、次の3点から消費拡大を促進していくことを決定しました。それは、①収入を増加させることによって、人々の消費能力を高めていく、②医療保険などの社会保障システムの健全化を図り、人々の消費に関する心配を無くす、③消費環境を改善し、人々の消費意欲を引き出すことです。

　同会議では他にも、次の6つの分野における消費を重点的に促していくことを決定しました。

　① インターネットや物流ネットワークなどの情報市場での消費拡大。ブロードバンドの速度を高め、ネットビジネスの発展を支持し、農村部でもネットショッピングによる宅配を支持していく。

　② グリーン購入の促進。省エネ製品の使用を拡大させ、電気自動車用のバッテリー充電施設の建設などを奨励していく。

　③ 不動産購入の安定化。不動産建設の保障を強化していく。

　④ 観光・レジャー消費の増加。有給休暇制度の実施や農村への観光を提唱していく。

　⑤ 教育、文化、スポーツ分野での消費促進。私立学校の有償政策を健全化させ、外資と協力して学校を運営していく。

　⑥ 老後のサービスなど健康に関する消費を奨励。基金を設立して介護サービスの発展に努めていく。（藍、小山） 暮らし・経済へ