中国の李克強首相は現地時間20日午前、アテネで、ギリシャのサマラス首相と共に「中国・ギリシャ海洋協力フォーラム」に出席し、講演しました。

　李首相は講演の中で、「中国は各国と平和関係を築き、断固として平和発展の道を歩み、海洋覇権に反対する。歴史的事実と国際法を尊重し、当事国との直接対話や協議を通じ、海洋紛争を解決することに力を注ぐ。中国は国家主権と領土保全を堅持し、地域の平和と秩序を維持する。各国と海の開発や利用で協力し合い、海洋協力パートナーシップを積極的に築き、海上通路を共に建設し、海洋経済を発展させ、海洋資源を利用し、海の神秘を探り、国際的な海洋協力の拡大に貢献したい。また、各国と調和がとれた形で海を利用し、海洋開発すると同時に、生態に優しく、環境を保護し、海洋を架け橋として、異なる文明間の開放・包容・交流・勉強を促し、人類が依存し、生息し、働く場を共に構築していきたい」と強調しました。

　また、李首相は「来年は中国・ギリシャ海洋年を迎える。成功裏に開催し、両国政府間で海洋協力委員会を設けるとともに、海洋科学技術や環境保護、防災減災、海上法律執行などの分野で協力を深めるべきだ。また、ピレウス港を中国とギリシャとの協力における重点として、中国の欧州への重要な扉となるよう促す。また、船舶の修理や製造を発展させ、ピレウス港を起点として、ギリシャがヨーロッパ後背地に入る交通幹線を少しずつ改造し、ヨーロッパだけでなく世界で最も競争力のある港の一つにするよう努力する。中国とギリシャの水上運輸産業の協力を推進し、製造や設計、経営販売、運輸、物流と在庫管理、金融保険などの全産業を徐々に拡大し、発展させるべきだ」と述べました。

　サマラス首相は「ギリシャと中国は長い歴史を持つ文明国であり、平和と安定を大切にし、人類文明に大いに貢献してきた。海洋は、ギリシャと中国の二大文明を結び、市場も結び付け、双方にとって重要な協力の舞台となった。中国に真摯な友好感情を抱いており、ギリシャが危機を乗り越えるため、貴重な支持を与えてくれた中国を永遠に忘れない。李首相のギリシャ訪問は一里塚であり、両国の友好互恵協力を大いに促進させた。ギリシャは、中国の生産品がヨーロッパに入る扉とハブの役目を果たし、海洋協力を深め、一緒に21世紀「海上シルクロード」建設を促進し、ギリシャと中国、ヨーロッパと中国の協力が連動し、新たな実を結ぶことを望んでいる」としました。

　フォーラムには中国とギリシャの海洋関係や経済関係などの業界から約400人の代表が出席し、李首相の演説に熱い拍手を送りました。（怡康、山下）