中国の習近平国家主席は21日上海で、アジア信頼醸成措置会議（CICA）をアジア全体をカバーする安全保障問題の討議と協力の場とし、これを基礎とした地域的な安全保障協力の新しい枠組みの構築について検討することを提案しました。

　CICA第4回サミット第1段階の会議が21日上海で開催され、習近平国家主席が基調講演を行いました。

　習主席は、「CICAはアジアでカバーする範囲が最も大きく、加盟国の数が最も多く、最も代表制のある地域的安全保障フォーラムだ」と述べ、以下の4つの提案を行いました。

　1．CICAをアジア全体をカバーする安全保障問題の討議と協力の場とし、これを基礎とした地域的な安全保障協力の新しい枠組みの構築について検討する。

　2．CICAの能力と仕組みを強化し、事務局の機能を整備し、CICAの枠組み内で、加盟国間の安保協議制度と作業グループを確立し、テロ取締りや経済貿易・観光・環境保護・文化などの分野における交流と協力を拡大していく。

　3．CICA非政府フォーラムの開催などを通じて、民間交流のネットワークを構築し、CICA安全保障理念の発信とCICAの影響力を拡大する。

　4．CICAの包容性と開放性を増強し、地域内の他の協力機構との協調・協力を推進すると共に、その他の地域や国際組織との話し合いと意思疎通を拡大し、地域の平和と安定を守るために取り組む。（ZHL、大野）