韓国聯合ニュースによりますと、韓国のパク・クネ大統領は19日午前テレビ演説を行い、「セウォル号」沈没事故について国民に向けて再度謝罪しました。また、フランスAFP通信の報道によりますと、パク大統領はさらに、沈没事故で様々な問題が指摘されている海洋警察の解散を表明したということです。

　パク大統領は演説で、「大統領として国民の生命と安全に責任を負う義務があり、今度の事故で苦痛を受けた国民に謝罪する」と述べました。

　また、別の報道によりますと、パク大統領は演説の中で沈没船事故の犠牲者家族や国民に見舞いの意を伝えたほか、韓国の公務員改革や国家防災システムの構想も発表したということです。

　これについて、韓国与党関係者はパク大統領の演説は旅客船沈没事故が発生した後の政治情勢や第6回全国地方議員・地方政府各級首長選挙に重要な影響を与えるとみています。もし演説の内容が国民の期待に応えていなければ、パク大統領は民心を失ってしまいます。一方、もし世論がパク大統領の演説、そして後続内閣と青瓦台（大統領府）の改組を支持すれば、パク政権は執政後に見舞われた最大の政治危機を乗り越えるだろうとしています。

　先月16日、476人を乗せた旅客船「セウォル号」は全羅南道(チョルラナンド)珍島郡(チンドグン)海域で沈没し、これまで286人の死亡が確認され、18人が行方不明になっています。（05／19　Lin、大野）国際・交流へ