ウクライナのデモによる死亡者が増え続けています。ウクライナの公式データによりますと、20日までに衝突による死亡者が75人となり、数百人が負傷したということです。国連のパン・ギムン事務総長は衝突で武器まで使用したことに驚きを感じ、現在ウクライナのヤヌコビッチ大統領を含むウクライナの指導者と「綿密なコンタクト」を取る考えを示しました。同じ日、ブリュッセルで開かれた欧州連合（ＥＵ）加盟国特別外相会議でウクライナへの制裁に合意しました。

　合意書では、ＥＵ加盟国はウクライナの暴力事件で責任を負う人へのビザ発行を禁止すると共にそのＥＵ域内にある資産を凍結するとした上、加盟国がウクライナへの反暴動鎮圧用装備の輸出を禁止するとしています。また、ウクライナ国内危機の政治的解決案を見出すことに力を入れるほか、これまで、ウクライナと約束した連合協定が依然有効だということを明らかにしました。

　西側の制裁に対して、イラク訪問中のロシアのラブロフ外相は20日、「これは威嚇のような行動だ」とした上、過激派との関係断絶を断ったのがウクライナの反対派であるのに、アメリカはウクライナ政府に責任を負わせようとしている。これは明らかに「二重基準」を設けていると、指摘しました。（ヒガシ）国際・交流へ