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 日本の内閣官房参与、ひそかに訪中

2013-06-21 20:32:47     cri    

 日本の菅義偉内閣官房長官は20日夜、安倍内閣の外交ブレーンである谷内正太郎内閣官房参与が6月中旬に訪中していたことを明らかにしました。菅官房長官は「日中は地域の平和と安定に責任を持つ国だ。日本側の対話のドアは常に開けている」と話し、谷内内閣官房参与は安倍首相の了解の下での訪中だったと明らかにしました。また、中日首脳間の会談が途絶えている中、両国関係の改善に向け、協議したとしています。谷内内閣官房参与の訪中に関して、中国現代国際関係研究院日本研究所の馬俊威副所長は、中国側の動きを探っているとの見方をしています。

 昨年、日本が不法に中国の領土である釣魚島について、いわゆる「国有化」をしたことで、両国関係は冷え込みました。両国高官の対話がほとんどない中、外交部門での接触が注目を集めています。今回の接触に対し、馬副所長は「今の状況からして、安倍首相もプレッシャーを感じている。両国関係において、妥協点を見つけ、釣魚島問題を沈静化させることは、今後の政権運営のうえで、プラスになるだろう。今の緊迫した関係は中国におけるビジネスにも影響を与えることになる。安倍政権の最重要課題は経済問題だ。中国が日本経済を支えている部分は大きい」と分析しています。

 一方、中国社会科学院日本研究所の李薇所長は、中米首脳会談が今後の中日関係に影響を与えるとみています。李所長は「今回の会談を通して中米関係は新たな成果を得た。米国が中米関係を見直した後、日本も中日関係を見直すことになるだろう。もし、日本が見直さない場合、中米間でバランスが取りにくく、米国の対中外交とかけ離れると、米国に『面倒』をかけることになり、更には日米関係にも影響を及ぼすことになる」とみています。また、李所長は「習近平主席とオバマ大統領の会談に対し、日本は非常に注目していると思う。日本が東海地域で問題を引き起こすことを米国は望んでいない。従って、日本は不安の中、解決方法を探っている。中米関係の改善は、必ず中日関係の改善をもたらし、中米関係の見直しが加速する中、日本も中日関係を新たに位置付けることになる。今の時期に安倍政権の外交ブレーンである谷内内閣官房参与が訪中するのは、積極的なシグナルだ。私たちも積極的に理解する必要がある。釣魚島の問題は、にらみ合いの状況が続いているが、これ以上、エスカレートするのは避けるべきだ。釣魚島問題は、新たな中日関係の中で解決するべきだ」と話しています。

 谷内正太郎氏は第1次安倍内閣時、外交政策を中心に外務事務次官として起用され、当時悪化していた中日関係を修復させるために2006年、安倍首相の訪中を実現させました。今回の第2次安倍内閣では、内閣官房参与として起用されました。安倍首相の外交ブレーンでもあり、「価値観外交」の企画立案者でもあります。谷内内閣官房参与について、李所長は「彼は戦略派で、米国でも多くの人脈を持っている。彼は必ず中日関係の位置づけを見直し、日本の新たな対中関係を探るだろう」としています。(劉叡、山下)

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