ロシア大統領府報道局は28日、プーチン大統領がこの日、ロシアから米国への養子縁組を禁じることなどを含む対米制裁法案に署名したことを明らかにしました。

　この法案は2013年1月1日に発行します。法案には、人権侵害への関与を理由にロシア国民の入国拒否や財産没収の決定を下した者に対し、ビザ制裁と金融制裁を実施すること、米国のサポートを受けて政治活動を実施する非営利組織のロシアでの活動を一時禁止すること、ロシア国民に対して犯罪を犯した者、ロシア国民の自由を不法に剥奪した者、或いは不正裁判に関与した者の入国を禁止すると共に、ロシアでの金融とその他の財産を差し押さえることが規定されています。

　法案はまた、ロシアから米国への養子縁組を禁止し、2011年7月に署名した米ロ養子縁組枠組み協定を脱退することを定めています。

　米オバマ大統領は今月14日、ロシア人権問題に関する制裁法「マグニツキー法」に調印しており、この法案には、ロシア人弁護士マグニツキー氏の死とかかわるロシア人60人に米国への入国ビザを発行してはならないと明記されています。（ヒガシ、中原）　国際・交流へ