中国外務省の洪磊報道官は29日、北京で「国連と安全保障理事会がシリア問題に関して更なる行動を取るかどうかは、その行動がシリア情勢を緩和させることに役立つか、シリア問題に関する政治対話を進める上で役立つか、中東地域の平和と安定に役立つかによって決めるべきだ」との考えを示しました。

　これは洪報道官が29日開かれた定例記者会見で関連の質問に答えて明らかにしたものです。報道によれば、国連人権理事会に委託されたシリア問題の独立調査委員会がこのほど報告を発表し、シリアの異なる場所で起こった人権侵害行為は、すでに人道に対する罪を構成しているとしました。これに対し、洪報道官は「中国はシリア情勢の展開を高度に重視しており、関係各方面にすべての暴力行為を中止すると共に、包容的かつバランスの取れた政治プロセスをできるだけ早く開始して、国の安定と正常な秩序を回復するよう呼びかけた。また、人権理事会を含む国際機構は建設的な役割を果たすべきだ」と指摘しました。 （hj　大野）