リビア国民評議会の武装部隊は9日も、引き続きカダフィ大佐の出身地・シルトを攻撃し、市内の戦略要地2ヵ所を制圧しました。国民評議会の軍事指揮官は「数時間以内に市の中心部を制圧できるだろう」と述べています。

　同日、国民評議会のジャリル議長は記者会見で、「国民評議会の武装部隊は、この2、3日、シルトとバニワリードでの戦闘で大きな進展を遂げたため、数日内に全国解放を達成できるだろう。カダフィ大佐派の狙撃兵が隠れているおそれがあるため、現在、武装部隊は制圧地域内の住宅の捜索を進めている」と述べました。

　また、アメリカのバネッタ国防長官は、NATO・北大西洋条約機構の軍事行動の終了時期について、「シルトの情勢や、カダフィ大佐派の残存勢力が民間人を攻撃する力を持っているかどうか、カダフィ大佐が部隊をまだ指揮できるかどうか、国民評議会がどの程度まで安全を確保し困難に対応できるかを、見極めて判断しなくてはならない」としています。（朱丹陽、大野）　国際・交流へ