中国の温家宝首相は30日北京で、「中国政府は、所得分配の不平等の改善と格差の拡大防止に努力し、全国民が共に豊かになるよう尽力していく」との考えを示しました。

　10月1日は、中華人民共和国建国62周年に当たります。これに先立ち、中国国務院は30日夜、北京の人民大会堂で盛大な祝宴を開きました。

　温家宝首相は席上、「今年は中国共産党創立90周年であり、第12次5ヵ年計画の最初の年でもある。厳しく複雑な世界経済の情勢に直面している我々は、積極的な財政政策と安定した貨幣政策により、物価の安定と構造調整、改革の促進および国民生活の改善に力を入れており、国民経済は安定的で急速な成長を続けてきた。また、物価上昇の勢いも抑えられ、国内の雇用状況も改善され、国民の生活水準は引き上げられてきた。中国共産党中央と国務院が打ち出した方針が正しいことは、実践が証明している」と語りました。

　また、将来を展望して、温首相は「中国政府は引き続き科学的な発展を推し進め、国民生活の保障と改善に力を入れ、社会の公平と正義を守っていく」との考えを示しました。

　世界との関係について温首相は「中国は、世界各国の国民と共に発展のチャンスを分かち合い、様々な困難に立ち向かい、永遠の平和、共同の繁栄、調和の取れた世界の構築に努力していきたい」としました。（万、大野）