中国の新聞『人民日報』は20日、「良好な環境がなければ、南海問題を解決できない」をテーマにした署名入りの記事を発表しました。記事では「外部の大国が南海問題に介入することに反対する。争議を棚上げにし、共同して開発することを中国はこれまで一貫して主張しており、知恵あるアジア諸国は南海を平和で、協力の海にする能力があると確信している」と述べています。

　記事では「南海問題はインドネシアのバリ島で19日に開かれた東南アジア諸国連合「ASEAN」外相会議の主要議題だった。しかし、アメリカとベトナムの海軍合同軍事演習は、まだ進められている。アメリカのクリントン国務長官はまもなくバリ島を訪れる。われわれは二国間争議を多国間にすることに反対し、外部の大国が南海問題に介入することにも反対する。われわれがこの主張を堅持するのは、問題の拡大化、複雑化させたくないからだ。問題がどんなに敏感であっても、非平和的な手段で解決する時代はもう過ぎ去った。南海問題の国際化は、ASEAN諸国間の関係に影響するだけでなく、この地域の全ての国の利益を損なうことになる。南海紛争は、中国とASEANの根本的な利益に合致しない。現在、行うべきことは、南海紛争を緩和させ、中国とASEAN の関係を全面的に推進し、南海問題の最終的な解決のため、良好な環境をつくることだ。われわれは、中国とその周辺諸国が南海問題を適切に処理する能力と知恵を持っていると確信している」と述べています。（翻訳：董燕華）