中国外務省の洪磊報道官は28日北京での記者会見で、「アメリカ上院の関連決議は、事実を無視し是非を転倒したものである。アメリカ議会の一部議員が、地域の平和と安定にプラスとなることに努めるよう中国は期待している」と述べました。

　アメリカ上院がこのほど採択した決議は、「中国が南海（南中国海）地域で強い姿勢に出ており、これに対し関係各国は多国間協議など平和手段を講じて関連の争議を解決し、南海における航行自由実現のためアメリカ軍がとる行動を支持すべきだ」としています。

　これを受けて洪磊報道官は「南海問題の核心は、南沙諸島の一部の島や暗礁の主権と一部海域の境界線を巡る争議である。これらの問題は関係国が直接の交渉を通じて解決すべきだ。南海地区での航行自由はこれまで争議による影響を受けたことがなく、いかなる問題も存在しない。関連各国の二国間交渉と友好的な協議を通じての問題の適切な解決を中国は一貫して主張している」と強調しました。（朱丹陽）