今日は中国とアメリカの「ピンポン外交」40周年の記念日です。40年前、小さな卓球、ピンポンは中米関係正常化プロセスを推進し、両国関係ないし世界の平和に大きな影響を与えました。それから40年が経ち、中米関係と国際情勢は大きく変化しましたが、人々は「ピンポン外交」によっていろいろ啓発されました。その一つは、民間外交、今日の概念でいえば、公共外交なんですが、これは両国関係の発展にきわめて重要な要素です。安定かつ良好な中米関係が両国の人々の心に根を下ろすことによって、両国関係は強固になり、試練にさらされてもびくともしなくなります。
40年前の「ピンポン外交」は中米関係を切り開いた素晴らしい外交事例となっています。当時、20数年間の断絶を経て、中国とアメリカは両国関係の改善を考え始めていました。1971年の最初の数ヶ月間、中国外務省は一部のアメリカ人を中国に招待することを計画しましたが、誰を、どんな形で、いつ招待するか、複雑な両国関係及び国際関係を鑑みると、これは非常に敏感な問題で、慎重な判断が求められます。ちょうど、この時、中国のピンポンチームは日本の名古屋に行って、そこで行われた第31回ピンポン世界選手権大会に参加しました。この大会に参加しているアメリカチームは、中国に訪問したいとの意向を伝えました。当時の毛沢東国家主席は、アメリカチームを招待するとの指示を出し、ピンポン交流事業を促しました。
ピンポン外交のプロセスを振り返ると、当時の周恩来首相の智恵、周到、誠実さと将来を見通す能力に敬服せずにはいられません。特に、周恩来首相は人民大会堂でアメリカのピンポンチームと会見し、いろいろな質問に見事に答えたことは、各国の高い評価を得ました。これは中国外交の優秀な事例として歴史書にも記されました。
40年前、中国とアメリカは国交を樹立していませんでした。ピンポン外交は両国が交流を始める発端となりました。今、両国関係は40年前に比べて大部違いますが、両国の人的と文化交流などの国民間の交流は今も重要です。40年が経ち、中国とアメリカの各分野、各レベルでの交流は他の国よりはるかに多いです。これは両国関係における重要な要素ですが、今後さらに発展する余地があります。今年1月、胡錦涛国家主席は、アメリカを公式訪問した際、両国の首脳は、両国が人的、文化交流をさらに拡大させることを強調し、また、段取りを踏んで、発展させる計画も明らかにしました。例えば省長と州知事フォーラムを設置し、友好都市関係を発展させ、アメリカが「10万人の中国留学」計画を実施するなどが挙げられます。
21世紀に入り、中米関係は世界でも最も重要な両国関係の一つとなっています。今日、私たちは、この事例から智恵を汲み、困難克服の努力を学ぶことができます。民間交流は両国国民が参加できる分野で、また、両国政府の支持のもとで、両国の民間交流はさらに発展していきます。これにより、両国関係も安定的に推進していくことでしょう。(翻訳:任春生 チェッカー:吉田)
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