カナダのハーバー首相は24日夜オタワで、胡錦涛中国国家主席の歓迎パーティを開きましたが、これには両国の政府高官、商工界と企業界などから500人あまりが出席しました。
席上、胡錦涛国家主席は「中国とカナダの戦略的パートナーシップを全面的に推進しよう」と題した講演を行いました。胡錦涛国家主席はこの中で「中国とカナダは国情は異なるものの、根本的な利益を求めるという点では利害の衝突はなく、共通の利益は食い違いより遥かに多い」と強調したあと、エネルギー資源分野で長期的で安定したパートナーシップの構築を含む五つの提案を行いました。
胡錦涛主席はこの講演で、国交樹立40年来の両国関係を評価し、現在、カナダにとって中国は2番目の貿易パートナーであり、3番目の輸出相手国となっているとした上で、双方の貿易額、人的往来の人数、友好都市締結数などのデータを挙げ、「互いに尊重し、平等互恵を貫き、相違を残し共通点を求めるなどの原則に従い、両国関係の正しい方向性を堅持しさえすれば、両国は社会制度、発展のレベルとモデルの相違を乗り越え、国家関係では見本になるものと信じている」と述べました。
さらに、両国関係について胡主席は「中国とカナダとの関係が健全かつ安定して発展していけば、両国だけでなく、アジア太平洋地域、ひいては世界にもプラスになる。このことから、両国は戦略的、かつ長期的な立場に立って、両国の戦略的パートナーシップの方向性を堅持し、両国関係の発展に新たな活力を注ぎ込むべきだ。また、互いに相手側の重要な利益と関心事を尊重し、敏感な問題に慎重に対応することで、両国関係の前進を確保するべきだ」と強調しました。
現在、中国とカナダの貿易額は、それぞれの貿易総額の1%と6%しか占めておらず、カナダの中国での投資額は中国の外資誘致総額の1%足らずです。これについて胡主席は「両国の経済協力と貿易にはまだまだスペースがある」とした上で、両国の貿易をより大規模にし、分野を広め、高レベルに引き上げるために、エネルギー資源分野の協力を深め、新しい協力分野の拡大し、各種の保護貿易主義に反対するなど五つの提案を行ないました。
特に、エネルギー協力について、胡主席は、「双方はエネルギー資源の分野で、長期的で安定したパートナー関係を確立する必要がある。カナダのエネルギー資源が豊富である。カナダにとって中国は最も潜在力をもち、安定し、かつ信頼できる消費市場である。両国のエネルギー資源分野における協力の前途は明るい。双方は、両国企業の協力拡大を支持し、エネルギー資源分野で長期的かつ安定したパートナーシップを確立する必要がある。また、核エネルギーや天然ガスなどクリーンエネルギー分野での協力をも討議していくべきだ」と述べました。
胡主席はこのほか、協力の強化を通じて、ハイテク産業やサービス業、グリーン経済の発展を双方の協力における新しい成長ポイントにしていくことを提案しました。
胡主席は最後に「中国は責任感のある国際社会のメンバーとして、進んで国際協力に参加し、様々なリスクと課題に適切に対応し、世界経済の全面的な回復に貢献していきたい。中国は、カナダを含む国々と密接な協調と協力を保ち、第4回G20首脳会合の成功を推し進めていく」と強調しました。
カナダのハーパー首相も挨拶にたち「中国とカナダはエネルギー資源、クリーンエネルギー技術などの面で相互に補完でき、協力における潜在力も大きい。カナダは中国と共に、より強固な両国関係を築いていきたい」と述べました。(朱丹陽、胡徳勝)
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