中国国務院は30日夜、北京の人民大会堂で新中国成立60周年を祝う盛大なレセプションを開きました。胡錦涛国家主席や、全人代常務委員会の呉邦国委員長、温家宝首相、賈慶林議長ら党と国家の指導者は内外の人々4000人と一堂に会し、祝いました。

　中華人民共和国の国歌とともに、レセプションが正式に始まりました。席上、温家宝首相は談話を発表しました。

　1949年10月1日、中華人民共和国が成立し、中国の歴史の新紀元を開きました。60年来、中国の経済と社会の建設は著しい成果を収めました。かつて貧しくて弱い中国はどうしてこのような成果を収め、急速な発展を実現したのか？これについて温家宝首相は「根本的に言えば、中国人民は毛沢東思想、鄧小平理論と『三つの代表』という重要な思想の指導の下で、思想を解放し、真実を求め、中国の国情に相応しい社会主義の現代化の道を模索した」と述べました。

　また「60年の経験は、社会主義の初期段階では経済の建設を中心に、改革開放を原動力にして、社会主義の経済、政治、文化、社会、及び文明の建設を全面的に推進していかなければならないことを示した」と述べた上で、「中国は、経済体制の改革、政治体制の改革と他の分野の改革を通じて、全国人民の積極性、自主性と創造性を活かし、社会の平等と正義を実現し、国家の活力を呼び出さなければならない。また、社会主義の民主を発揚し、社会主義の法制を健全化し、法によって国を治め、国の長期的な安定と繁栄を実現しなければならない。党の建設を強化し、腐敗の取り締まりに力を入れ、党・政府と人民との繋がりを密接にしていかなければならない」と語りました。

　また、温家宝首相は「社会の安定と人民の根本的な利益を断固として守り、平等や団結、互助、調和の取れた社会主義民族関係を発展させていく。香港とマカオの長期的な繁栄と安定を維持すると同時に、台湾同胞と共に両岸関係の平和発展の新たな局面を切り開き、祖国の平和統一の大業を推進していく」と強調しました。

　さらに、温家宝首相は「中国は、マクロ経済政策の連続性と安定性を保ち、経済の安定と急速な発展を実現すると共に、世界の景気回復のために貢献していく。中国は世界を離れることができない。世界も中国が必要だ。われわれは独立で自主的な平和外交政策を堅持し、終始変わらずに平和発展の道を歩み、永久的平和かつ共同繁栄する調和の取れた世界の構築を推進していく」と述べました。

　将来の発展について、温家宝首相は「われわれの先の道は長く、平らでもない。われわれは多くの困難に遭うに違いないが、冷静さと自信を持ちながら、中国を新しい発展の道へと推進していく」と語りました。