2001年発足したブッシュ前政権は、イランなどの潜在的脅威から欧州の同盟国を防衛するとの理由で2002年から、迎撃ミサイル基地(MD)の設置などポーランドと秘密裏に交渉を始めたが、協議が中断した。
2007年1月から、MD配備をめぐって米国、ポーランド、チェコ3カ国は交渉を再開した。
2008年7月にポーランドと迎撃ミサイル基地、8月にチェコとレーダー施設、と協定を結んだ。
しかし、ロシアは自国の安全保障を脅かすと東欧における米国のMD配備に猛反発し、09年5月ポーランドとの国境付近に精密誘導戦術ミサイルを配備すると発表し、米ロ関係は険悪化している。
09年1月発足したオバマ米政権はロシアとの関係修復を念頭に置き、9月17日、ブッシュ前政権によるこの東欧でのMD配備計画を中止することを決定した。
(ジョウ&村田)
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