国連アジア太平洋経済社会委員会（ESCAP)は7日、バンコクで国連『2009年貿易開発報告』の地域発表会を開きました。

　報告は、世界金融危機は発展途上国に大きな影響を与えたため、国連のミレニアム目標が2015年までに実現できない可能性がある、と指摘しました。

　報告は、2009年、実際価値と米ドル価値で計算した貿易額は少なくともそれぞれ11％と20％減少する予測だとして、ラテンアメリカは金融危機によるダメージを最も多く受けた地区としてあげました。西アジアと東南アジアもひどく影響されるだろうとしています。また、報告は、サハラ以南のアフリカは2015年の期限までに国連のミレニアム目標に達成することはほぼ不可能だと警告しています。

　さらに、報告は、2009年、東アジアと南アジアの経済はそれぞれ3％と4％成長すると推測しており、その要因として、この二つの地域にある中国とインドがほかの国より景気後退を効果的に止めたことを挙げました。（翻訳：ヒガシ）