全人代常務委員会の審議により「人民武装警察法」が27日発布実施されました。この法律は、武装警察部隊の任務を明確にし、治安維持活動の活動範囲などを規定しています。
中国武装警察部隊は、警衛部隊(要人警護)、黄金部隊(金鉱の地質調査や発掘)、水電部隊(水力発電所の建設)、交通部隊(港湾や都市施設の建設)、森林部隊(森林の維持管理や防災)などに別れ、68万人います。「人民武装警察法」の規範や保障の対象はこの68万人の武装警察です。法律は起草から発布するまで15年間かかり、27日発布されました。これについて、全人代常務委員会の呉邦国委員長は「『人民武装警察法』は、武装警察部隊の性質、指揮体制、活動範囲、義務と権利および保障措置などについて明確に規定し、武装警察部隊の治安維持活動の実行、国家の安全と社会の安定の維持などに法的な保障を提供した」と述べました。
この法律によりますと、武装警察部隊が治安維持活動を実行する範囲には、暴動、騒乱、大規模かつ重大な暴力犯罪事件、テロ事件、及びその他の社会の安全を脅かす事件の処理・鎮圧が含まれています。また、公共施設、重要な水源地、水利施設、重要な通信施設、交通幹線の重要な場所にかかる橋梁、トンネルなどの警備も職務範囲とされています。
兵力の配置について、手続きの厳粛さや法律に則って活動するという原則を強調しています。具体的なルールについて、武装警察は不法な略奪、自由の制限、不法な捜索を行ってはいけないと定めています。また指揮体制に関して、国務院、中央軍事委員会による全体的な指揮と各部隊の指揮部による具体的な指揮と両者一体の指揮体制と定めています。
四川大地震の救援、ラサ暴動およびウルムチ7.5暴力事件に関して、武装警察の指揮体制が注目されてきました。法律が発布された後、全人代常務委員会法制作業委員会刑法室の王尚新主任は、「国務院と中央軍事委員会のダブル指揮は長年の実践で証明したように、効果のあるものだ」と述べ、「国務院は、日常任務の賦与、規模、編制、指揮、業務建設、経費と物資の保障などを担当している。中央軍事委員会は、組織の編成、幹部の管理、指揮訓練、政治活動などを担当している。一方、地方の人民政府は国務院、中央軍事委員会に規定されている権限と手順に則って武装警察部隊を調達できる」と述べました。
さらにこの法律は、武装警察部隊により高い要求を求めています。武装警察本部司令部弁公室の拓成祥主任は、「まず、武装警察部隊は法律に定めている任務、範囲に則って、職務を履行する。その二、人民武装警察法が定めた義務を真剣に履行し、人民政府および関係部門の監督を受ける。同時に、任務実行するときの状況について監督、検査を行い、武装警察の違法行為に対して厳しく責任追及する」と述べました。
拓成祥主任はさらに、「武装警察部隊は、効果的な措置をとり、士官と兵士の教育と訓練を強化し、法律を執行する質や能力および法律を守る自覚を高めていく」と強調しました。(翻訳:ooeieiチェック:金井)
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