中国の胡錦涛国家主席は1日ロンドンで、アメリカのオバマ大統領やイギリスのブラウン首相、ロシアのメドベージェフ大統領、フランスのサルコジ大統領とそれぞれ会談し、金融危機の対応や両国関係の発展などの問題について共通の認識に達しました。

　オバマ大統領との会談で、胡主席は「現在、中米関係は新たなスタートラインに立ち、両国は、21世紀の積極的で全面的な協力関係を築き上げるために手を携えて共に努力していくべきだ」と語りました。

　これに対し、オバマ大統領は、「米中関係は世界で最も重要な二国間関係であり、両国は緊密な経済関係を持つだけではなく、重要な国際問題と地域問題において共同の利益を持っている。アメリカ政府は一つの中国の政策を堅持し、中米間の三つの共同コミュニケを遵守している」と述べました。両国の元首は中米戦略経済対話システムを確立し、幅広い分野における互恵協力を一段と強化する。また、人権対話を一日も早く再開させることで一致しており、両国軍隊の関係を発展させていくことを明らかにしました。

　また、ブラウン首相と会談した際 、胡主席は、「中国は中英関係を大国関係における最も重要な両国間関係のひとつと見ている。中国はイギリスの金融危機対応策を賞賛し、支持する。中国はイギリスを含む各国と共に、今回のサミットが積極的な成果を収めるようにするため努力していく」と述べました。

　これに対し、ブラウン首相は、「イギリスは英中の全面的な戦略的パートナーシップと友情を非常に重視し、中国と気候変動などの重大な問題についての対話を続けていきたい」と述べました。

　また、メドベージェフ大統領との会談で、胡主席は、「今年、両国関係は全面的で、急速な発展を見せている。特に当面の国際情勢が複雑となり、国際金融危機が広がるなかで、両国関係を強化させることは、差し迫った重要なことだ」と述べました。

　メドベージェフ大統領はこれに対し、「ロシアは中国と共に、国交樹立60周年にちなんだ祝賀イベントを成功させ、経済、貿易、エネルギーなどの分野における協力をさらに強化し、国際金融危機に共同で対応していきたい」と語りました。

　さらにフランスのサルコジ大統領と会談した際、胡主席は「双方は戦略的視点と長期的な角度で、両国関係を考え、互いに尊重しあい、平等に付き合っていく。また、互いに内政を干渉しないという原則に基づいて、相手側の利益を尊重し、双方の相違点と敏感な問題を適切に処理していくべきだ」と述べました。

　サルコジ大統領は、「両国関係がいかに変化しても、中国は一つであり、台湾とチベットは中国の切り離せない一部分であるという見解を堅持していく。両国が全面的な戦略パートナー関係を回復し、戦略的協力を再開したことを喜んでいる」と述べました。(翻訳：トウエンカ)