北京は真冬になると、川や湖が凍りますが、雪はあまり積もりません。これまで、川や湖で、スケートをしたり自家製のそりのようなもので滑ったりして楽しむ人の姿がよく見られましたが、スキーは遠い存在でした。
ところで、近年、北京の川や湖は相変わらず凍りますが、地球温暖化の影響で、しっかり凍っていない場所が多いので、その上で、スケートを楽しむ人は少なくなっています。あえて場所を挙げると、北海公園の裏側にある後海、また、北京の桜の名所、玉淵潭公園に行けば、スケートや自家製そりを楽しむ人が見られると思います。
一方、生活のレベルが向上するにつれて、室内のスケート場や人工降雪でゲレンデを作るスキー場が多くなっています。これまで、高嶺の花のようだったスケート場やスキー場は身近な存在となり、そういった本格的な施設に行って、スケートやスキーをスポーツとして楽しむ人が多くなっています。
特に、スキーはここ数年、冬の楽しみとして定着してきました。1999年から北京の郊外に何ヵ所もスキー場ができ、中にはスケートの世界チャンピオンの名前をつけた屋内スキー場もあります。
チケットは料金スキー場の条件によって、50元から120元ぐらいですが、二日間の温泉つきのスキーツアーは300元から400元ぐらいです。自分で車を運転していくと、安くなります。また、チケットには平日割引や団体割引、また、近くのリゾートや温泉と組み合わせてのセット割引もあります。
今の北京では、週末、自家用車で郊外に行って、一日スキーを楽しんだり、二日間スキーと温泉を楽しんだりする家族が多くなっています。冬を楽しめる場所が天然のスケート場から整った施設に移ったことは生活レベルの向上の表れですが、北京の風物詩としては少し寂しいような気もします。
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