厦門は福建省の街で、台湾にも近くて、南の海辺の町だけに相当暖かいです。一月であるにも関わらず、最高気温は19度とかで、コートは要らないです。夜散歩していても風が心地よいでした。寒い北京から来た身には、冬はこんな処に住んでみたと思わせるような、暖かさがあります。
厦門は一つの島であるが、そこから離れて更に小さな島があります。それがコロンス島と言われている島で、漢字では鼓浪ユイと書き「グランユイ」と読みます。コロンスはこの地方の方言だそうです。以前は外国の租界となっていたところで、今でも外国風の建物が沢山残っている。この島では、自動車やバイクの使用が許されていない。自転車でさえも駄目らしいです。馬車の類もないです。わずかに観光客用に、電気自動車の使用が許されているのみです。
コロンス島は中央に日光岩といわれる岩山があり、その岩山が一番高くて100メートル位の高さがあります。人口は14000人位だといわれています。結構人口が多いです。その山の麓まで、町が広がっていて坂が多いです。荷物を運ぶための道具として許されているのは、どうも手押し車だけらしいです。表示によれば、その手押し車の通行時間も制限がある様です。買い物も大変そうです。観光用の為の島であるせいか、町は綺麗です。綺麗という意味は清潔という意味でもあります。道路にゴミが殆ど見当たらなかった。どうしても他の中国の町と比較してしまうが、中国の町の清潔さは、掃除人によって保たれているのです。もし、掃除人が居なくなったら、たちまちゴミだらけになってしまいます。しかしここには掃除人も見当たらない様で、それでも、路地裏の小道も清潔に保たれていました。
コロンス島には西洋風の、大きい屋敷が沢山残っています。これを数世帯で分け合って住んでいる様子です。以前北京で四合院式の内部を見たことがあります。その中庭が有る建物に、以前は一家族だけが住んでいたのだが、中国の様々な混乱の中で、いつ間には数家族が住み付くようになってしまいました。そして中庭にも乱雑な建物が建てられて、中庭が無くなってしまいました。コロンス島の植民地風の建物を見ていて、ふと思ったのだが、個人の持ち物や共有地に、数家族が入り込んでいく過程には興味深い歴史があったのかもしれないです。
優雅な建物だったと思われるところが、中国風に乱雑になっている家もありました。誰も住んでいなくて、お化け屋敷の様になっているところもありました。これらの建物をもっと観光資源として利用すればいいのにと思いました。古い建物の中を公開している処はコロンス島には一つもないようです。
ロンス島には冬でも花が多い。海風が絶えず吹いていて、坂を登って汗でも、風が心地良いでした。この島には大きな木が沢山残っています。樹木の様相はいかにもも南方の木と言ったふうで、気根が垂れ下がった木が多かった。大きな樹木が残されているのは、ここがかって租界であったお蔭でしょうか。他の中国の各地には巨木が少ないような気がします。この島の大木は、夏には木陰を作って、きっと涼しいに違いない。
厦門は冬でも暖かく、風が心地良く、花が咲いていて、ゴミも少ないそうで、住み易そうなところです。
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