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水郷の料理
   2006-06-05 13:14:16    cri

 西塘で、夕方になって散歩していたら、時あたかも中秋の月が、古鎮の町の上に登るのが見えた。本当は中秋の名月の1日前(9月30日)の月であったが、月は丸かった。水路の上には所々に石で出来た太鼓橋が掛かっていた。そしてその下を通る船。この辺りの人の夕食は早いようである。

 夜になってから人力車の運転手に、西塘で一番美味しい店につれて行ってくれと頼んだら、人力車がやっと通れる細く薄暗い路地を進んで、水上のレストランに連れて行ってくれた。船の上の水上レストランは丸い石の太鼓橋の向こうにあるので、人力車は進めない。西塘はそんな古いままの町である。立派なレストランなどはここには1軒もないようである。この船のレストランも客は私達だけで、船の中で近所の人達がのんびりとトランプをしていた。レストランと言う言葉がふさわしくない船の上であったが、夜の水辺の雰囲気はなかなかのものであった。夜になると観光客は殆どいなくなっていた。

   

 料理はいずれもこの地方の料理だと言うものを頼んだ。里芋と百合根を混ぜたような味の、この地方の水の中で採れるという、何かの根のような物を使った煮物は美味しかった。甘からく煮てあって、日本の里芋の煮物にも似た味であった。名前は「凌角」(リンジャオ)と言うらしく、角が尖っていて菱形をした芋のようなものである。他にここは水郷地帯であるから、ここで採れる川えびや蟹が名物であった。この辺りで採れる蟹は、どうも上海蟹と同じ物らしく、その産地でもあるらしかった。

   

 この地方のもう一つの名物は、"粉蒸肉"と言う食べ物で、これも美味しかった。小米(粟)に豚肉を混ぜて、その上を湯葉か豆腐皮のようなもので丸く包み、更に蓮の葉で包んだ食べ物である。これを蒸したての熱いうちに食べる。肉と粟粒が交じり合って、肉はとても柔らかく、小米は焼いた"たらこ"のような食感があり、粟粒には肉の味がしみていて、ほんとに美味しかった。もう一度食べてみたい味である。一番外の蓮の葉は食べられない。

 この"粉蒸肉"を売っている店は、古い家が並んでいる細い路地にあり、店には"粉蒸肉"の幟があって、ガラス戸も無い古い作りのままの店である。店を開ける時は、数枚の木の戸をはずして開けるのである。これは開き戸でも引き戸でもない。石畳の細い路地と古い作りの店も、なかなか雰囲気が良かった。

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