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3月7日 火曜日

2017-03-07 18:42:55     cri    

 1時間目 政府活動報告作成の裏話、中国現代文学の散歩道~李敬澤「趙氏孤児」(5)

担当:王小燕、斉鵬


3月6日、北京国際彫刻公園のハナモクレン

 3月5日は24節気の啓蟄でした。冬眠などで閉じこもっていた虫や動物がいよいよ動き始める季節となりました。虫の姿はまだ見かけませんが、北京では、ハクモクレンが我先にと開花しました。新しい命が育まれ、新芽が出てくるこの季節、中国では、重要な政策や措置が審議、発表される季節でもあります。日本の通常国会にあたる中国全国人民代表大会が5日に開幕しました。15日までの会期中、政治や経済、社会など各分野の課題への対策を探り出そうと、真剣に討議を行っています。どんな政策が発表されるか、見守っていきたいです。

 【旬の話題】


QRコードが印刷されている政府活動報告の表紙

 全人代の開幕式で、李克強首相によって政府活動報告が行われました。2016年の取り組みの結果を振り返ったうえ、2017年の経済や社会発展の目標を盛り込んだこの報告書は、作成されるまで大変な工夫があったようです。そして、今年はデジタル時代に合わせた新たな試みも行われているのです。政府活動報告の起草の裏話や今年の特徴など併せてご紹介します。

 【現代中国文学の散歩道~李敬澤「趙氏孤児」(5)その1】

 これまでの放送では李敬澤の小説「趙氏孤児」(翻訳:水野衛子)の第1部「王妃の陳情」、第2部「二つの取るに足らないこと」、第3部「少年夷皋と熊の手」、第4部「天意は高く問い難し」を紹介してきました。今週からいよいよ最終の部、第5部「すごい男」に入ります。4回に分けて、王小燕、星和明と斉鵬の朗読でお届けしていきます。

 なお、このコーナーは中国文学の翻訳誌『新しい中国文学 灯火』雑誌社の後援により実現したものです。

★第5部「すごい男」~その1

 晋の宰相・趙盾の邸の木の下に朝早く死人が横たわっていた。趙盾を暗殺に来た刺客だったと推測されていた。その刺客と思われる人が誰で、なぜ人を殺さず、自分を殺したのか。第5部「すごい男」はその謎解きからスターリーが展開する。

★ちょっと難しい用語

 ①「七月七日長生殿、夜半人無く私語の時」:唐の詩人白居易の長編の漢詩「長恨歌」の一節。それは七月七日の長生殿、誰もいない真夜中に親しく語り合った時の言葉だった。

 ②銭鐘書(チェン・ジョンシュー):中国近代の作家、学者。小説の代表作は『囲城』(日本語訳:『結婚狂詩曲』、1988年、岩波書店)。

 ③「呂氏春秋」(りょししゅんじゅう):戦国時代の秦の国の百科全書的な歴史書。

 ④「説苑」(ぜいえん):前漢の劉向の撰ないし編による歴史故事集。春秋時代から漢の時代までの様々な伝説や逸話、故事などを収録。

 ⑤「古今人表」(ここんじんひょう):歴史書「漢書」の一部分。

 2時間目 中国人を笑わせる日本人コメディアン・近松貴子さん(上)

 今週と来週は北京を拠点に、中国でスタンダップコメディアンとして活躍中の近松貴子さんにお話を伺います。

 近松さんは本籍が名古屋。4年前に北京にわたり、現在は大学で日本語を教える傍ら、コメディアンとしても活躍中。

 なぜスタンダップコメディなのか、いつもどのようなネタで観客を笑わせているのか、外国語の壁をどうやって超えたのか…詳しくはインタビューをお聞きください。

 ■インタビューの抜粋

 ――スタンダップコメディとは?

 分かりやすく言えば、一人漫才です。社会の風刺などを取り入れながら観客を笑わせます。中国語では「脱口秀」といいます。多くの人がトークショー(talkShow)だと思っているようですが、元々欧米伝来のもので、スタンダップ・コメディー(stand-up comedy )といいます。

 ――スタンダップコメディは今、中国でじわじわとブームですか?

 北京では、週に3、4ヶ所で舞台があると思います。その他に、即興劇や英語の「脱口秀」、パントマイム劇、音楽(バンド)などがあります。しかも、この世界は狭いのでほとんどの人が知り合いです。私は日本にいた時、このような活動には注目していなかったので、よくわからないが、もしかして日本より盛んかもしれません。

 ――確か、「貴子さん」が芸名のようですね。

 はい、本名は「近松沙也加」といい、「貴子」はニックネイムです。以前「日本鬼子」をテーマにしたネタを書いたことをきっかけに、「貴子」と名乗るようにしました。中国の方たちに覚えてもらいやすいし、多くの人が「日本の女性の名前には『子』がついている」と思っているので、「貴子」にしました。

 ――スタンダップコメディと出会ったきっかけは?

 2015年10月、ウィーチャットで「脱口秀 女子专场」というのを目にしました。何だ、これは!絶対行かねば!と思い、即チケットを2枚買いました。公演は、複数のアマチュアの女の子がネタを、それぞれ披露していました。一人外国人の女の子もいました。何か、私にもできるんじゃない?自分も舞台の上で、中国語でネタを披露できたら、絶対気持いよな~、と思いました。

 このステージはコメディアン・宋启瑜の催したものでした。彼は脱口秀の講座も開いていたので、私は即講座に応募して参加しました。講座は2週間ほど続いていましたが、その御、すぐに山東省での公演に参加しました。私にとっての初舞台でした。

 ――貴子さんにとって、スタンダップコメディの魅力は?

 多くの仲間に出会い、中国や中国人を見る目も豊富になりました。それから、普段の生活の中で、自分の考えをみんなにしっかり聞いてもらえる機会なんてあまりないですが、「脱口秀」の舞台の上では聞いてもらえる、というのも魅力のひとつかも知れません。

 【プロフィール】

 近松貴子さん(ちかまつ・たかこ)さん

 1987年名古屋生まれ

 父の影響で、5歳でサッカーチーム「グランパスエイトジュニアニーム」に所属。

 大学卒業まで名古屋で過ごし、その後大阪で就職。

 2012年春  北京へ一人旅

 2013年4月 大阪での仕事をやめ北京へ渡る

 2013年9月から 北京の大学で日本語を教える

 2015年10月 北京の劇場で「脱口秀 女子专场」を初めて見たことがきっかけになり、コメディアン・宋启瑜さんのスタンダップコメディ教室に通う。後に、「近松貴子」の芸名でステージに立つ。現在は北京の大学で日本語を教えるかたわら、公演活動を続けている。これまでに山東、湖南、河南、江西、深センなどを公演で訪れることがある。現在も新しいネタの創作と練習に日々精進中。

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