博覧会の主要な目的は新エネルギー、環境保護、電子機械、新材料、科学技術、現代サービス業など多方面にわたる領域の投資を推進することにあります。そのため開催期間中には同時に様々な投資説明会が行われています。
私たち外国人取材班はその中の1つ、文化産業関連の投資説明会を取材しました。
会場の様子
1000人ほどが収容可能と思われる広い会場には巨大スクリーンが設置されていました。そして記者席には1センチほどの厚さの資料が配布されました。
『吉林省文化産業・投資プロジェクト』です。開いてみると、出版、農村地区での図書館建設、映画芸術館建設、観光プラットフォーム建築、アニメゲーム産業基地建設などなど、32項目のプロジェクトが紹介されています。
吉林省文化産業プロジェクトの責任者、姜鳳宣伝部副部長の話によると、文化産業をGDPの5%を占める、基幹産業へと育てていくことを目指しているそうです。そして昨日取材したテーマパーク「長影世紀城」も世界一のテーマパークにすることも可能だと自信をみせました。
文化産業プロジェクトの紹介資料
「文化」といってもかなり広い分野を含みます。今、中国はとにかく多方面を同時に押し上げていくようで、かなりの勢いを感じました。
そして現代サービスの中には「アニメ」が入っています。正直アニメがここまで重大な産業になるとは思ってみませんでした。中国各地でアニメの産業化がすすめられアニメ基地が建設されていますが、ここ吉林省も例外ではありません。もちろん私も幼少の頃から漫画やアニメを見て育った世代ですが、社会の漫画やアニメに対する評価は高いものでなかったと思いますし、推薦されるべきものではありませんでした。どちらかというと、勉強の合間にこっそり読んだり、見たりするものでした。そして漫画やアニメは自分の知らない世界をたくさん教えてくれましたが、皆と作品に対する想いを語りあうというよりは、ひっそりと自分のものにしておくようなものでした。あくまで個人的なものです。ですから、中国において大々的にアニメ産業の推進!と言われると、果たしてアニメを国としてどのように育てていこうとしているのか、その内容が気になります。国産アニメの製作を目標にしているということですので、中国の文化を生かし、これからどのような作品が生まれるのか楽しみです。
そしてこういった文化産業は建設時は大きく盛り上がるものの、維持していくことが重要です。建設したはいいが参観者をよびこむ企画、広報活動などを絶えず打ち出していかなければなりません。今、勢いの乗って建設ラッシュの中国ではありますが、その継続への対策にも注目していきたいと思います。
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