さて、雷鋒記念館を後にした私たちが向かったのは、大型工業地帯。中国石油撫順石油化学公司や遼寧同益石油化学有限公司といった中国の大手石油化学企業が現在、石油や液化ガス、エチレンなどの精製プラントを建設しています。
一部は既に竣工しており、私たちはその一角に設けられた小高い丘の上から操業が開始されているプラントと建設中のプラント、そして建設予定地の全体を見渡しました。
建設中の石油精製プラント=撮影:万兵
私はこれまでニュースなどでこうした中国の「大規模」プラントのプロジェクトが進められていることは知っていましたが、1000万トン級、100万トン級と言われても、数字の上でしかその規模を知ることはありませんでした。
「百聞は一見にしかず」。
その一部は既に操業開始されている=撮影:万兵
煙が立ち上る無機質なそのプラントが、まるで生き物のように差し迫ってくるかのような感覚を覚えたのは、ただただその規模の大きさに圧倒されたからに他なりません。
既に操業が開始しているプラントのみでそれほどの規模を誇っており、丘の上から見たその地帯には、その5,6倍にもなる「建設予定地」が積雪の平原として広がっていました。
竣工した液化ガスタンク=撮影:万兵
そしてその向かいには、石油化学製品を取り扱う企業の製造工場が立ち並んでいるなど、もちろんこの工業地帯の計画には様々な面で国際協力が行われているものの、それ以上に国産化を進める中国の計画の大きな進展を垣間見た気がしました。
そして東北と言えば、なんと言っても夜の宴席です。
撫順市政府新聞弁公室肇室長を始めとする撫順市政府の方々は、非常にユーモア一杯で陽気。笑いの絶えない宴席で、何副室長の「今回の訪問は冬ですが、春には春の、夏には夏の、そして秋には秋の魅力がここ撫順にはあります。是非いつでも訪れてみてください」という言葉通り、私はいつかまた、撫順を訪れたいと思いました。
そして肇室長の一言。
「土地の記憶とはそこで出会った人間の記憶でもあります。皆さん、是非私という人間を覚えていてください」。
この一言が、撫順という土地柄を如実に語っているのではないでしょうか。
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