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<安藤記者>映秀・臥龍の生命線――省道303線の復旧工事

2009-05-10 14:54:12     cri    

 四川大地震の震源地の映秀から、パンダのふるさと臥龍へ続く省道(国道よりも小規模な道路)303線の復旧工事がこの4月から、香港の支援を受けてようやく始まりました。地形的に見ると、成都市は平野、都江堰市は扇状地と開けた場所にありますが、汶川県は山間部にあります。特に震源地の映秀は山と山の間に急流が流れ、わずかな平地に集落があるという場所です。そのため交通事情は震災前からあまりいい条件にあったとはいえず、それが震災で壊滅的な被害を受けていました。もちろん震災後、道路自体は開通していますが、あくまでも応急措置としての状態でした。ただ、正直なところこの計画がなぜそれほど重視されるのか、現地を見るまでは今ひとつピンときませんでした。

大渋滞

大渋滞

 27日は映秀を訪問しましたが、前日宿泊した都江堰市の市街地からブン川方面と示された道路に入ったとたん、想像を絶する大渋滞に巻き込まれました。我々一行が乗ったマイクロバスはその場で2時間、ほとんど動くことができませんでした。バスの周りは建設資材や生活物資を満載した大型トラックばかり。やっと動き出しても、道路はそんなトラックで埋め尽くされていました。映秀鎮政府が出してくれたパトカーの先導があったため、なんとか進むことができたものの、45キロの距離に5時間を要しました。もし先導もなければ、おそらく1日がかりだったでしょう。この日の渋滞が特にひどかったのは、道路工事のために4日ぶりに開通したということもありますが、それでもこの道路はいつも渋滞しているということでした。都江堰から映秀までは高速道路がまもなく開通するので、開通後は多少緩和されるはずですが、しかし、常に大量の物資をトラック輸送に頼る汶川県は道路がなければ何もできません。まして復旧工事が急ピッチで進められている現在、生活物資だけでなく、建築資材も大量に運び込まなければなりません。そのための道路が渋滞してしまえば、経済的な損失は計り知れないものがあるのではないでしょうか。

復旧工事はここから始まる

地震時、寸断された道路の画像

作業中のパワーショベル 

現場で働く技術者たち

 この映秀・臥龍区間は震災で最も大きな被害を受けたエリアであり、大規模な山崩れが発生し、地形そのものが大きく変わっており、そのような場所はトンネルや橋で避けることになっています。もちろん耐震にも考慮しています。この工事は当初、3年間で完成させる計画でしたが、1日10時間、土日もなく工事を続け、年末までには7割の完成を目指し、2年で達成する予定です。

崩壊した百花大橋の一部

1年後も残る惨状

  映秀はまだまだ倒壊した建物がそのままになっている場所もあり、やはり交通面の強化が復興のためには欠かせません。この道路は復興のみならず、映秀鎮、そして汶川県の将来にも期待がかけられているとのことです。

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