28日、日本でも広く知られている北川中学校を訪問しました。北川中学校といっても場所は綿陽市にある長虹集団培訓中心(テレビ生産などで有名な中国の家電メーカー・長虹集団の職業訓練校)で、その中に建てられた仮校舎です。今、3000人あまりの生徒たちが、そこで授業を受けています。
ここの仮校舎で授業中 |
午前中は体育の時間(体操) |
午前中は体育の時間(バレーボール) |
午前中は体育の時間(ピンポン) |
新校舎の建設は今年5月から始まる予定ですが、校舎再建に先駆け、学校側は生徒のメンタルケアを優先的に進めているようです。そんな中、ボランティア教師による音楽や美術などの授業が注目を浴びています。校内の音楽教室でボランティア教師としてやってきた首都師範大学音楽学院の3年生・張竹君さんに出会いました。教室の中には10数台の電子ピアノが整然と並んでいます。午前中は授業がなく、張さんは一人でピアノの練習をしていました。なんだか覚えのあるメロディーが流れてきたので、よく聞いてみると、なんと日本の「桜」でした。張さんの話によると、この音楽支援計画は、数ヶ月前からすでに始まっているということです。毎月新しい教師が交代で来るわけですが、今回は彼女を含めて8人の教師が派遣されてきました。そして、自分の任期は5月初めで終了すると言い、彼女は心残りだというような表情を見せました。
音楽教室 |
ボランティア教師 張竹君さん |
「桜」の楽譜 |
張さんは音楽教師というより「音楽セラピスト」と言っても過言ではありません。音楽の知識を教えると同時に、いかにして音楽を通して、地震で傷ついた生徒たちの心を癒せるのかを考えなければならないそうです。「音楽は人を変える」音楽によって心を癒された生徒たちをこの目で見た張竹君さん。ここでの授業を通して「音楽は人を楽しませるものだけでなく、人と人の絆でもある」ということにも気づきました。そして、「才能のある子が今後、音楽学校の試験に受かり、本格的に音楽の道を歩んでほしい」と張さんはこんな願いも語っていました。
音楽教室を後にすると、ちょうどランチタイム。生徒たちは、空の弁当箱や茶碗を手に食堂へと猛ダッシュする光景がとても印象的でした。その勢いは、まるでランナーがラストスパートしているかのようでした。食堂が狭いので、食堂でもらった料理を教室に運んで食べるのがランチタイムのルールです。しばらくすると、一足先に食堂に着いて、おいしそうな料理を弁当箱や茶碗いっぱいに盛った生徒たちが、ダッシュする生徒たちの流れと逆方向に、ゆっくりと歩いてきました。その風景は非常に対照的でした。弁当箱の中をのぞいてみると、さすがは四川、辛そうな料理ばかり。「おいしいですか」と聞くと、「とってもおいしい」と誰もが幸せそうな微笑を浮かべていました。
食堂へ猛ダッシュ! |
「とっても美味しい」 |
茶碗いっぱいの料理 |
ランチをゲット! |
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