女性用「蟒」のデザインは男性用とほぼ同じだが、特別なところもあります。長さはちょっと短くて膝までであり、後ろに「擺」という2本の飾りの布がありません。ほとんど鳳凰や牡丹などが刺繍され、肩に「雲肩」をつけ、下半身はロング・スカートです。色は紅色と黄色が多く、黄色のほうは皇后と妃で、紅色は妃、姫などの人物が着ます。「団鳳女蟒」は文字通り、円形の鳳凰模様が刺繍されます。

　「行龍女蟒」はもっと男性用「蟒」のデザインと似ていて、伸びている龍の模様が刺繍され、下の部分に「蟒水」（三江水）があり、腰に「玉帯」をつけます。

　「老団蟒」は身分の高い老年婦女専用の衣装です。模様はほとんど円形の龍模様あるいは円形の龍と鳳凰が交じり合う模様で、「蟒水」があります。「老団蟒」と「女蟒」の違いは、「雲肩」と「玉帯」を使わず、かわりに打ちひもを腰につけます。下半身は濃い緑色のギャザー・スカートを穿きます。「老団蟒」の色は黄色と濃い茶色が多いです。