「行龍蟒」に刺繍された龍の模様は体を広げて、逞しくて生き生きとした姿であり、ほとんど性格が荒々しい人物に使われます。
「戯珠行龍蟒」は模様の配置が左右あるいは上下対称ですが、上下対称のほうが勢いがよいと見られます。上下対称の配置は1つの龍が下を向き、もう1つのが上に仰ぐ姿で、周りに大きな雲を添え物とします。「蟒水」は「立臥五江水」をし、縦となる5つの大きな川のうちに横となる江水が流れており、人物の世に覇を唱える非凡な気概を強調します。
行龍の模様は胸に刺繍され、付け髭に隠されやすいので、模様を引き立てるため、「福字行龍蟒」は龍の模様を腹の部分に移し、「横龍」(上向きではなく前向き)となりました。「蟒水」をもっと生き生きと見えるため、「蟒水」のところに対称的な「双龍戯珠」という模様を刺繍します。上半身は円形の「福」字と「寿」字を飾りますが、特別な意味がありません。
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