16日間燃え続けていたオリンピックの聖火がゆっくりと消えてゆきました。16日間熱戦が繰り広げられたオリンピック大会が、ついに幕を下ろしました。会場は静かになりました。しかし、オリンピックの旗の下に集った世界各地の選手が見せた笑顔、流した涙は、永遠に私たちの胸の底に留まることでしょう。彼らが描いてくれた感動的なシーンはいつまでもオリンピック史上に残されてゆくでしょう。選手たちはだれもがヒーローです。彼らは、オリンピック精神をいかんなく発揮しただけではなく、スポーツを超えた物語も残してくれました。
北京大会では、ここ数年のスポーツ交流の成果がよく示されたと見られています。例えば、中国選手団のなかには、38人の外国人コーチがいます。中国選手団が獲得した51個の金メダルをはじめ、収めた成績の裏に、これらの外国人コーチの努力があります。そのうちの一人は、バスケットボールのジョナス監督です。
2005年4月20日、中国は、リトアニアのジョナス監督を国家代表の監督に任命しました。ジョナス監督は、ヨーロッパバスケットボール界のゴッドファザーと呼ばれるほど声望の高い人物です。その年のアジア選手権で、グループ予選で98対10でサウジアラビアを破り、準決勝で韓国を44点の大差で勝った後、最後に見事に優勝。2006年のアジア大会で、NBAプレーヤーのヤオミンが欠場しても、優勝を飾りました。2008年の北京オリンピックでは、中国は、NBAスーパースターが集うアメリカ、世界選手権チャンピオンのスペイン、ヨーロッパの強豪ギリシア、ドイツなどと『死の組』に配分されましたが、ジョナス監督の指揮で、中国はスペインと延長戦までもつれ込んで後惜敗。その後、アンゴラとスペインを破り、『死の組』からの突破に成功。準々決勝でリトアニアに敗れましたが、男子バスケットボールのプレーは皆に認められました。ヤオミン選手が、「ベスト4に進出できなかったことは残念だが、こんなに強いチームと同じ組に配分された中で、よく頑張ったと思う。この4年間でジョナス監督からいろいろなことを勉強できた。連続的に強豪チームと対戦しても情熱的で根気よく戦う試合なんて、国家代表になって11年間でめったになかったこと」と語りました。
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