常永祥選手と家族
13日、北京五輪のレスリンググレコローマンの男子74キロ級の決勝で、中国の常永祥選手(24歳)が銀メダルを獲得しました。これは五輪レスリング男子で中国選手が獲得した初の銀メダルです。競技後、姜平記者は常永祥選手の父と姉にインタビューしました。
現場で観戦する気持ちについて、常永祥選手のお父さんは「息子は本当にすごかった。普段の練習は忙しく辛く、8年間も実家に戻らなかった。息子を応援するため、12日、山西省の実家から北京へ来て、花束を持って観戦していた。ワクワクして緊張しすぎたよ」と語りました。
常永祥選手は2000年、山西省のレスリングチームに入り、グレコローマンの練習を始めました。しかし、2005年まで、競技成績はずっと低迷し、なかなかいい成績が取れませんでした。そのため、何度も引退することを考えました。これについて、常永祥選手のお姉さんは次のようなエピソードを紹介してくれました。
「その頃、弟はよく実家に電話をかけてきた。毎回1時間から2時間も話す長電話で、訓練が余りにも辛いので、辞めたいと何度も泣いたりした。でも、父はずっと弟を励まし、『何年も練習してきたのだから、頑張っていこう』と言っていた。わが家にとって、あれは本当に辛い時期だった」。
常永祥選手と中国レスリング協会の薛煉副主任
家族の支えがあるからこそ、常永祥選手は2005年のレスリング全国選手権でグレコローマン74キロ級で優勝し、国家代表に選ばれました。2008年、韓国のチェジュで行われたアジア選手権でキルギスの選手を破り、北京五輪への出場資格を得ました。
北京五輪に参加するため、常永祥選手は普通の人にはとても考えられないような努力を払いました。訓練がいくら辛くても家族に弱気を吐きませんでした。しかし、お父さんは息子の努力をしっかりと見守ってきました。
「体重をコントロールするため、毎朝十数キロもジョギングし、しかも水を飲んではならない。そして、夜はサウナで汗をかく。これによって、一ヶ月間で6キロも減量した」と常永祥選手のお父さんは教えてくれました。
こうした話を聞いたことで、常永祥選手の獲得した銀メダルがどれほどの重さがあるのか、ひしひしと実感できるようになりました。(08/15 取材:姜平 翻訳:Lin)
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