四川省の省都・成都市は、震源地のブン川から直線距離では100キロ未満です。今回の地震で成都市の市街地はそれほど大きな被害を受けていませんが、それでも人々の日常生活や企業の生産活動に大きな影響が出ました。
地震の発生を受け、成都市ではどのような対応をし、また、今後、成都の投資環境にどのような影響が出るのか、中国国際放送局の記者が、成都市でもっとも企業が集中しているハイテク開発区を訪れました。
成都のハイテク開発区には、全部で6000社余りの企業があります。このうち、インテルやIBMなど世界大手企業上位500にランキングされている企業20社を含め、外資投資企業は500社近くあります。地震が起きてから、開発区内のほとんどの企業は生産を停止しました。ただし、ハイテク開発区の管理委員会は翌日から、すぐに全面的に対策を打ち、行き届いたフォローをしました。
その具体的な取り組みは、まずは、開発区内の水道や電力供給の確保です。それから、各企業にスタッフを派遣し、被害の実態とニーズを把握しました。また、企業が生産再開においてぶつかった問題に対して、サービスを強化しました。
成都市ハイテク開発区責任者の敬剛さんの話です。
「ここ数日、一番取り組んでいることは、企業の建物に対する調査です。社屋が地震でどのぐらいの影響を受け、従業員がその中で働くのは、影響があるかどうかを調べました。」
開発区管理委員会の尽力により、開発区内の大部分の企業が震災が起きて一週間以内に、操業を開始しました。中でも、薬品メーカー、光ファイバーのメーカー及び飛行機の補修をしている企業などは、翌日から直ちに操業を回復し、震災対策にしっかりとした保証を提供しました。
再びハイテク開発区の敬剛さんの話です。
「開発区には、震災救援や被災地の復興に必要な物資を作っている企業もありますので、これらの企業は良い社会的責任を果たしました。」
地震が起きてから、ハイテク開発区管理委員会は震災情報を発表し、関連情報をいち早く企業に提供するよう尽力しました。また、外資企業の責任者を集める会合を開き、彼らの生産再開のための対策を一緒に練っていきました。こうした行き届いた対応があるからこそ、地震の影響でまだ生産が回復できていない企業も、スタッフの取り組みを評価し、成都市の投資環境を依然として楽観視しています。
敬剛さんはまた、「地震は一時的に起きる緊急事態で、長期的な要素ではない。四川には完備されたインフラ、十分なエネルギー供給、比較的に安い土地価格及び廉価な人件費があるため、ここは依然として産業移転を受け入れる良い条件を持っています」と話しています。
「私たちの投資環境は影響を受けておらず、企業も破壊されていません。成都は依然として、外資や沿岸部企業の魅力的な投資先であることに変わりはありません。」(Yan)
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