中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
靴下の里、中国浙江省大唐鎮
   2008-04-30 16:01:21    cri

 30年前、中国の改革開放政策がスタートしてから、製造業が経済の発展を支えてきました。この中でも、町興しに独自の特色のある産業を開発し、成功を収めている町が現れています。例えば、運動靴の町、真珠の町、羽毛服の町などです。

 今日は、世界各国に向けて、年間80億足の靴下を作っている靴下の町・浙江省諸キ市の大唐鎮の取り組みをご紹介しましょう。

 大唐鎮は、中国の四大美人の一人である西施の故郷から10キロ。現在は人口6万人、靴下の生産と販売だけでなく、靴下編み機の製造や各種原材料の生産もあり、靴下生産に関する一連の産業チェーンが完備しています。

 20数年間の発展により、現在の大唐は、中国の靴下の里から国際的な靴下の里に変ぼうしていくことを目標としています。

 大唐鎮の郭剣波鎮長は、「大唐の町は三つの特色がある。先ずは、町は小さいが、大きな知名度を持っている。二つ目は、靴下という小さな産業からスタートしたが、今は大きな市場を持つようになった。三つ目は、ほとんどすべての住民は家で靴下の加工をしている」と紹介しました。

 今の大唐は浙江省のトップ100の鎮の一つです。しかし、改革開放が始まるまでは、ここは人口が千人足らずで、工業がまったくない農村地帯でした。靴下の加工を始めてから、20数年で著しい発展を成し遂げ、2001年の工業生産高は54億元あまりに達するまでになりました。今や一人当たりのGDPは54,830元になり、全国平均の3倍あまりです。

 大唐の靴下産業は、浙江省の地域経済のモデル的な町になりました。今、大唐鎮を中心に、靴下産業が周囲の12の鎮と郷に広まり、従業員が10万人以上に達しています。2006年、靴下産業区はすでに10万機以上の靴下編み機を有し、年間の靴下の売り上げが118億元に達し、生産高が280億元に達しています。

 一方、すでに勝ち取った成果に対して、大唐は満足することはなく、視野を広くして、国際市場を狙ってある取り組みを始めました。鎮長の郭剣波さんは、国際経済の一般ルールでは、ある産業は15年から20年ほど成長すると、必然的に産業の移転という現象が起こります。大唐の靴下産業はスタートして、すでに20年ほど栄えてきたので、今後はこのような産業移転に対応するため、今、「靴下本部経済」のコンセプトを打ち出したと次のように話しています。

 「靴下産業の今後をずっと考えています。我々は、大唐の実情に基づいて、「靴下産業本部経済」というコンセプトを打ち出しました。つまり、靴下産業の頭脳にあたる部署を大唐に残す考えです。そのため、今年は靴下産業の公共サービスの場を整備しました。」

 この公共サービスの場は、靴下産業研究所、製品品質検査センター、電子商取引センターと許可証、手続きセンターなどからなっており、これを整備するため、2000万元の資金が投入されました。

 大唐靴下研究所は毎日、1000種類余りの靴下をデザインしています。毎日、たずねて来る顧客の数も500人あまりに達するそうです。研究所のデータベースには、今、数百万種類のデザインがあります。それだけではなく、靴下の絵柄のデザインはたいへん速くて、最短10秒で完成できます。このようなスピードがあるからこそ、地方の靴下メーカーが市場の歩みについていけるわけです。

 この公共サービスの場が去年9月から運営し始め、幅広い企業から好評を受けました。大まかな統計だけでも、企業はこれにより、毎年、約2億元のコストが節約され、新たに20億元の注文を受けました。

 地元企業にブランド意識を育てることを奨励するため、政府はしかるべき奨励政策を導入しています。つまり、国家レベルの有名ブランドを育成した企業に対して50万元、省レベルの有名ブランドを育成した企業に対して20万元の奨励金をそれぞれ拠出するというものです。郭鎮長の話です。

 「イノベーションは企業の命で、もちろん、靴下産業の命でもあります。公共サービスの場の整備のほか、私たちは靴下企業のイノベーション、特許の申請を奨励しています。このことは靴下産業の製品の付加価値を高め、靴下産業の全体的な発展を促進する上で大きな役割を果たしました。」

 さて、一方では、最近、原材料価格の大幅な上昇、労働者確保の問題、人民元の切り上げなど、ビジネスを取り巻く環境に大きな変化が見られました。民間の中小企業が多い大唐は今の苦境をどのように乗り越えようと考えているのでしょうか。ここには企業の様々な自助努力が見られました。従業員の教育や、優秀労働者の表彰をする、また積極的に規模を拡大して、新設備を導入して、生産量で切り抜ける企業もあれば、海外企業とのタイアップで販路を拡大する・・また、環境にやさしい有機エコ靴下を開発したりして、製品のグレードアップを行い、海外市場や国内の富裕層を狙う企業もあります。さらに、国内の様々な貿易展示会などに、益々多くの大唐の企業が出展するようになっています。つまり、これまで、外からの注文客をひたすら待ち続けるのではなく、市場やクライアントを探しに自ら意欲的に出て行く企業が増えつつある特長があります。

 さらに、海外市場の視察ツアーなども予定しています。

 現在、中国市場で65%のシェアを持っている大唐は、これから、外の世界に向かって、羽ばたこうと準備をしている最中です。(Yan)

ホット話題
v 北京自動車展覧会、開幕初日入場者8万人 2008-04-24 20:08:00
v 中国、玩具の安全確保に3つの対策を 2008-03-31 14:08:03
v 新階層、政治参加と社会責任の意識が向上しつつある 2008-03-24 15:53:48
v 野菜価格下降 個別の都市では食用油価格をコントロール 2008-03-17 10:47:23
v 国家統計局、過去5年の中国経済の成長ぶりを評価 2008-03-10 16:14:04
v 北京空港第三ターミナルが使用開始 2008-03-03 11:31:32
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |