北京オリンピックのメインスタジアムとなる愛称「鳥の巣」と呼ばれる競技場。まだ完成もしていないのに、既に1億元の収益を上げたという記事が新華社のネットに出ていました。
収益のひとつはスポンサーとなる企業からの賛助金です。スタジアムの座席とか照明、音響装置などにもスポンサー企業がつき、それによって収益が入る話が決まったということです。またオリンピックが終わってからのスタジアムの運営権の一部をあらかじめ売却した利益もあります。この収入によってスタジアム建設に必要な建設資材を購入することにしているそうです。
大変ユニークな競技場だけにスポンサーを簡単に見つけることが出来るということです。ただしこれだけ注目されると、有名税というのでしょうか、ちょっと困ることも出てきました。それは「鳥の巣」の建物をコマーシャルに勝手に使う企業が増えていることで、スタジアムを管理している国家スタジアム有限公司は先月、大手自動車メーカーを含む10余りの企業を著作権侵害の疑いで裁判所に告訴しました。合わせて4000万元の損害賠償を求めています。
このスタジアムは北京オリンピックの象徴的な建物なので、コマーシャルに使えば効果的ですよね。訴えられた企業にしても、裁判で敗訴すると企業イメージにも影響するでしょうから、出来れば話し合いで収めることは出来ないかという姿勢をとっている企業が多く、大手自動車メーカーも新聞社の取材には応じていません。ただし一部の企業の弁護士の話では、オリンピックのシンボルマークや記念グッズなどは勿論、著作権がハッキリしているが、競技場という建物にまで著作権は及ぶのかどうかは疑問だと指摘しており、果たして裁判所がどんな結論を出すのか注目されます。(NM)
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