盤錦市は近年石油化学で栄えた若い対外開放都市です。遼寧省沿海地区経済ベルトに位置するこの都市は、経済成長を目指し躍進を続けています。
盤錦市船舶工業区一帯は、もともとアルカリ土壌の荒地でした。しかし、今では、工場が林立し、作業員らが忙しく働く姿が見られます。工業区の周りでは、団地の建設が進み、ホテルも満員になるほど人が集まりはじめています。そして、道路などインフラ施設も整備されています。この町は発展していくための潜在力が潜んでいるのです。
王学強さんは、船舶会社の遼寧宏冠船舶業有限会社の社員です。去年、この工業区で働き始めたところ、その環境に気に入り、今はここで家を買って定住しようと思うようになりました。
「来たばかりの頃は何もありませんでした。でも、一年も経たないうちに、あちことに工場が建ちはじめました。ここは、きっと都市として発展していくと思います。工場が増え続けているので、きっと人も集まってくると思います。私の会社もここで社宅を建てる計画があるので、私も家を買い、親を呼び寄せるつもりです」と話しています。
一方、呉秀珍さんは、この近くで海鮮レストランを経営しています。投資誘致が始まって以来、各地から多くの人が集まってくるようになり、レストランも繁盛しているということです。
呉さんは、「前はここは静かで、お客さんもとても少なかった。今はすっかり変わりました。忙しい時は、注文を聞いて回るだけでも一苦労です。お客さんは大体プロジェクトの手続きなどビジネスのために来ている方々です。この一帯の店は、どこも満員ですね。これからも、自分の店を繁盛させていきたいと思っています」と夢が広がります。
今、この工業区には、大企業がどんどん進出しています。したがって、高い技術を持つ、有能な人材が求められています。盤錦市の大学や短大を卒業した若者の多くが、ここで就職しています。就職活動中の若者は、「こんな大規模な工業区ですから、雇用口がきっと多いと思います。待遇も景気もいいと感じています」と話しています。
中小型船舶の製造を行っている遼寧宏冠船舶業有限会社は、この工業区に最初に進出した企業です。ここに進出した理由について経営者たちは、他に比べて造船業発展の可能性が見出せたからだと話しています。劉世師副経理は、「私たちの会社では、タンカーと化学品輸送船の製造を行っています。すでに2010年までの受注を受けています。プロジェクトも二期目に入り、これからの受注もきっと増えていくと思います」と述べています。
この工業区が持つ独特の存在感や、河口に位置する地理的なメリットが、内外の多くの投資家を引き付けています。4月から建設プロジェクトを始めている企業も、50社に達しています。(翻訳 朱丹陽)
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