丹東港は遼寧省の4大貿易港の一つです。しかし、停泊スペースや、容積トン数が小さく、港としての機能が弱いため、あまり注目されないでいました。港としての総合力を高めるため、2005年末、丹東港では大規模な拡張工事が始まりました。今年年内には、3万トンから5万トンのバースが六つ建設されることになります。さらに、第11期五ヵ年計画が終わる・2010年までには、12のバースが建設され、最終的には15万トン級の大型船舶が停泊できる、年間輸出入量5000万トンの大型港への生まれ変わる予定です。丹東港は中国北方における大型国際ビジネス港を目指しているのです。
丹東港は遼東半島東北部、有名な鴨緑江という川の河口に位置します。中国大陸の沿岸部では最北端に位置する国際貿易港になっています。丹東港は東北経済圏の中心地帯にあり、中国東北部と朝鮮、韓国、日本などを含む区域経済圏に位置しています。朝鮮の南浦港までは119海里、韓国の仁川港までは232海里、日本の神戸港までは844海里と近く、非常に便利です。
丹東港の工事現場で海を眺めますと、長さおよそ5キロに及ぶ堤防が見えます。ここでは今、廟溝港という港が建設されているところです。これについて、丹東港グループ有限会社の白北万副総裁は、「この工事が完成すると、20あまりのバースができることになります。これで、丹東港の機能は完備されます。また、これまで、丹東港は石油化学関連の施設がありませんでいたが、それもまもなく建設されます。このほか、年内に12号と13号の食糧バースも建設されます。これで、丹東港は5000万トンの貨物を輸出入できる港になります」と紹介しています。
ところで、丹東港は地理的なメリットがあるものの、川の流れが激しいため土砂が多く、潮の満ち引きも激しいなどといったデメリットもあります。拡張工事の際も、杭を打つ作業などに支障が出ています。しかし、建設側は、GPS・衛星ナビゲーターシステムを導入するなどしてその難題を解決し、昨年末、11号の食糧バースを完成させたのです。
白副総裁は、丹東港はこの地域の経済発展のために重要な使命を背負っているとともに、その発展の恩恵を最大限に享受できると見ています。白副総裁は、「遼寧省の沿海地区経済ベルトでは、丹東港の発展のために、商品供給の面で大きくサポートしています。現在、港と産業とのつながりが緊密になっています。港の周囲にある産業ゾーンから多くの貨物が運ばれ、港の機能アップを促しています。また、工業ゾーンに進出している企業が、港の管理などを担当しています」と語っています。
来週は、盤錦の町をご紹介します。お楽しみに。
(翻訳 朱丹陽)
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