人々の生活改善とともに、高齢者の暮らしもよくなりつつあります。毎朝、公園や住宅団地の空き地は、歌や踊りを楽しむ年配の人たちでにぎわいます。こうした人たちはまた、自分たちで団体を組んで、さまざまなコンテストに出たりしていますが、上位に入賞した団体もあります。
毎週月曜日午後二時半、無錫山和合唱団の皆さんが集まります。70人余りのメンバーは無錫文芸ビルの二階で、先生の指導で歌を練習します。メンバーの、最年長者は75歳で、一番若い人は50歳になります。
メンバーはこの合唱団をとても大切にしています。入団して5年のキャリアを持つ張奇君さんは「私たちは、毎週月曜の活動をとても楽しみにしています。みんなで集まって歌を歌いだすと、不愉快なことはすべて忘れて、楽しくなります。こうやってずっと歌っていきたいです。ずっとスタッフみんなと付き合っていきたい」と述べました。
メンバーに一番良く歌われる歌は「美しい無錫」という歌で、地元無錫生まれの盲目の音楽家華彦キンが創作したものです。メンバーたちはこの歌を合唱コンテストで歌って、高く評価されました。
張さんは「年を取ったが、歌を歌うときには、熱情を燃やして歌うんだ。歌いながら涙がこぼれることさえある。コンテストで歌うのは、みんなアマチュアだから、緊張することは緊張するが、大きな拍手をもらうと、満足する。北京へ行って合唱コンテストに参加したこともある。金賞に輝いたときは、みんなうれしくてたまらず、苦労も吹き飛んだようだった」と述べました。
この合唱団のような団体は他にもまだたくさんあります。彼らが公園や広場で歌うのを市民はよく目にします。
無錫市ではこのほど「ヤンゴ・コンテスト」が行われました。ヤンゴは中国独特の踊りで、特に年配の人たちは好んでヤンゴを踊ります。
コンテストの決勝戦が行われた日は、気温がわずか3、5度しかありませんでしたが、50代から60代の女性たちは色鮮やかな衣装を身につけて、片手に扇子を、片手に真っ赤なハンカチを持って踊りました。周りで見ていた人々は、寒さに負けない熱中ぶりに感動していました。
今回のコンテストで一位となった無錫柏楽芸術団は平均年齢が54歳の20人編成です。この団体はいつも、全国を回って公演をしているそうです。
スタッフの呉さんは「この芸術団に参加すると、なんだか、年を取らなくなります。いつまでも若い、そのように感じます。本当はおばあさんになっているのに、私たちはお互いに見ると、やはり若く感じます」と述べました。
歌や踊りを楽しむことは、家族からも支持を得ているそうです。ヤンゴ・コンテストに参加する奥さんの写真を取るため、馬さんはカメラを持って、あちこち回って良い角度を探しています。
馬さんは「家内がヤンゴを踊ることを応援しています。今日は写真を撮りにきました。写真をインターネットサイトに載せて、海外にいる子供にも見てほしいんです。メンバーのみなさんは、みんないい年をしているが、元気いっぱいでいいですね」と述べました。
無錫市政府は中高齢者の文芸活動をバックアップしています。施設を整え、すべての街に「高齢者活動センター」を設けました。無錫に住むお年寄りたちの暮らしはますます豊かで多彩になるものと期待されています。
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