アメリカに留学したことのある曹参博士が設立した無錫永中科学技術会社はここ数年、中国ソフト開発業界で優れた業績を上げたことで注目されています。この会社で開発した事務用ソフト「永中オフィス」はますます多くの人々から知られ、使われるようになっています。
事務用ソフト「永中オフィス」がアフリカへの輸出協定がこのほど結ばれました。また、永中会社とインテル中国の協力協定も調印され、インテル社は、永中に関連製品を提供し、人材の養成を行なうほか、「永中オフィス」の海外進出に力を入れることになっています。これに先立って、「永中オフィス」はすでに日本でも販売されており、今後さらに、その他のアジア諸国やアフリカ、北アメリカに販売網を広める予定だということです。
「永中オフィス」は、アメリカに留学経験のある曹参博士が設けた無錫永中科学技術会社が自力で開発した新しい事務用ソフトです。
データの統計の面で優れた機能を持つことで広く使われるものと期待されています。統計データの処理の重要性は情報産業で早くから認識されています。したがって、アメリカは1983年から、大金を投じて多くの人材を使って、関連のソフト開発を進めてきましたが、ずっと成功していません。今回、無錫永中会社は、新しい構想でこの問題を解決しました。
新しい技術を使ったことで、「ウィンドーズ」と「リナックス」の両方をカバーできることから、事務用ソフト「永中オフィス」は開発されてからずっと注目されています。去年2月16日アメリカで開かれた情報産業の大きな展示会、アメリカデモ情報技術展示会で「永中オフィス」は初めて顔を出し、すばらしい機能が見物者に深い印象を与えました。
また、新聞「科学技術日報」が選んだ中国の科学技術の大成果55のうち、「永中オフィス」は完全に中国人が開発し、中国、ひいては世界で大きな影響力を持つことから、ソフト開発業界で唯一に当選されたものとなりました。同時に、永中会社の総裁である曹参博士は「華僑創業賞」が授与されました。
中国工程院の学者倪(げい)光南氏は「『永中オフィス』は、マイクロソフトの500分の一の投資、10分の一の人力を使って、三分の1の時間で開発された、マイクロソフトの事務ソフトの8割の水準に達したもので、一部の分野ではマイクロソフトを乗り越えたものがある」と評価しています。
無錫永中会社の曹参総裁は、会社が設立当初から国際的な戦略が制定されていたと次のように語りました。
「永中は設立当初から、国際市場を目指していました。ですから、最初から英語バージョンの開発でした。それから、日本語版やフランス語版、アラビア語版も来年相次いで出すと思います。」
現在、政府機関が仕入れる事務用ソフトのうち、「永中オフィス」は26%のシェアを占めており、国産の同じ製品の中でトップとなっています。
「永中オフィス」の日本での販売は、日本インターネットテレホン会社がやっています。2004年6月に日本で発表会が行なわれ、これまで製品が良く売れています。今度はこの事務ソフトを日本の政府部門に売り込むことだということです。
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