瀋陽市の華晨金杯自動車は、自社ブランド車の生産・販売をともに行う中国有数の自動車メーカーです。近頃は、欧州市場へ進出を果たし、全世界の自動車業界に立ち向かおうとしています。
このほど、華晨自動車に関するビッグニュースが伝わってきました。なんと、ヨーロッパから3000台の注文を受けたというのです。中国の自動車会社が、ヨーロッパへ自社ブランド車を輸出するのは、まだ珍しいことです。しかし、華晨自動車は、要求が最も厳しい欧州市場に早くも進出しているのです。
華晨自動車は、なぜヨーロッパから3000台もの注文を受けることができたのでしょうか。広報部の景瑤部長は、「これは、わが社の製品の品質が認められているからだと思います。本田やBMW社から学んだ品質管理システムが生きているのです」と語っています。
華晨自動車の自社ブランド車「中華」がヨーロッパに進出。同シリーズの「駿捷」も、国内で好評発売中です。「ミニBMW」と呼ばれる「駿捷」は、手頃な価格と高い性能で人気を呼んでおり、発売開始以来、生産が追いつかない状態です。現在すでに2万台を発売済ですが、さらに2万台の注文が待っているということです。
瀋陽市鉄西区のある販売店で、販売を担当する劉店長は、「皆、とにかくこの車種を買いたいと思っているみたいで……。『来年の8月まで待って構わないから買いたい』というお客さんもいます。セールスマンが薦めるまでもなく、皆、気に入ってくださいみたいです」と語りました。
今年上半期、華晨自動車の販売台数は、前年度より57.7%増え、9万2千台でした。売り上げは34.5%増えて136億元に達し、外貨収入も46%増えて4150万ドルに上がっています。これにともない、社員の収入も増加しつつあります。組立工場の王さんは、「今、売行きが非常によくて、生産量がどんどん増えています。我々も毎月ボーナスを支給してもらっています。収入が明らかに増えましたね」と紹介してくれました。
開発力の強化。これこそ、華晨自動車が、最も重視しているのです。広報部の景瑤部長によりますと、華晨自動車は、国際的な大手グループに成長するため、世界に立ち向かっているところだといます。景部長は、今後の戦略について、「これからの海外進出計画ですが、年間輸出台数を2006年には3500台、2007年には1万台、更に2010年には6万台に増やすのが目標です。また、ブランドイメージを向上させ、サービスを徹底させています。5年の内に、世界に通用するブランドを作り上げるつもりです」と語ってくれました。
|