9月15日、国家品質監督管理検疫総局は日本産のSKーIIブランドの化粧品9種類から、使用禁止成分のクロム、ネオジムを検出したと発表しました。また9月21日には、上海市食品薬品監督管理局が、上海で販売されているSKーIIブランドの化粧品を検査した結果、公表された9種類の商品以外にも、3種類の商品からクロム、ネオジムを検出したと発表しました。それ以来、消費者からの返品の声が高まりました。一連の騒動に対し、SKーIIは9月22日、営業を一時的に中止するという声明を出しました。
声明によりますと、SKーIIは中国での製品販売や専売カウンターの営業を一時中止するということです。SKーIIとしては製品の安全性には問題はないという立場を取っていますが、化粧品に含まれるクロムやネオジムの量が中国の販売基準を満たしていることが確認できるまで、販売を一時的に中止するということです。また、SKーIIは、迷惑をかけた方々に謝罪するとともに、政府の関係部門と共に、問題解決に向けて努力していくという意向を表明しました。
SKーIIは、問題が指摘された製品については、領収書を持っている消費者に対しては返品手続きを行うと発表したのですが、領収書をなくしたり、問題商品以外のSKーII製品を購入した消費者から不満の声が上がったのです。消費者がSKーIIの他の製品にも疑いを持つようになるのは当然ですよね。
中国のポータルサイト、新浪ネットはこの問題についてアンケート調査を行いました。1700人余りが参加し、「報道を見てSKーII化粧品を購入しますか?」という質問に対しては、96.44%が「買わない」と答えました。また、新聞『東方早報』によりますと、ここ連日、上海市の各百貨店やデパート中にあるSKーII専売カウンターでは、開店と同時に返品を求める消費者が殺到して、返品対象となっている9つの商品以外も返品に応じる事を求める消費者と販売員とが口論になったということです。
SKーIIの広報担当者によりますと、今、返品の対象は問題となっている9種類の商品に限っていますが、対象の商品だと証明できれば、空瓶でも返品を受け付けるということです。しかし、実際に返品した数については、企業秘密だとして公表できないとコメントしました。
化粧品は直接肌に使うものですから、生産企業や関連部門はその品質管理に力を入れて欲しいですね。(劉叡琳)
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